川北英隆のブログ

プレミアムフライデーは呼び水

222の日に引っかけてプレミアムフライデーを猫の大あくび」で出迎えてみた。昨日、東京でゼミの卒業生と飲み会をしていたら、一人が金曜日から実家の滋賀に帰っていたという。プレミアムフライデーの効果か。
よく聞くと、「有給休暇の消化率が低い」とのお達しが、会社から所属部門長宛に出されたという。「年度の有給休暇のことをこの時期に言われても」、「仕事の量か変わらないのに」ということだが、プレミアムフライデーではなく、本当に休んだらしい。状況はともあれ、いいことだと思う。
そもそも論として、プレミアムフライデーなんって画一的で面倒なことをせずに、各自スケジュールを自分で作り、休めばいい。そのための有給休暇である。きちんと手際よく、集中して仕事をし、リフレッシュのため、発想を豊かにするため、休みを取る。これが生産性を上げるための秘訣である。
会社のこと(正確には会社の上司のこと)しか考えずに会社に居続ける従業員なんて、橋の下に居続ける浮浪者と同類である。会社にとって碌なものではない。言われた仕事プラス何らかの自分で考えた仕事さえしていれば、上司がまだ居残っていようが、「お先に」で何の文句もない。
金曜日の夕方休みにしたところで、どうするというのだろう。たった数時間のこと、大したリフレッシュになりそうにない。ついでに金曜日を丸ごと休みにしたらどうか。
もちろん、工場がプレミアムフライデーで操業を止めれば、そこで働く者にとって効果があるだろうが、そんなことをしたとは到底考えられないし。景気が悪くなると、生産調整のためにプレミアムフライデーと称して操業を止めるのかな。
有給休暇は従業員の権利であるとともに、会社も「従業員に有休を取らせる権利」がある。何故、会社の権利なのか。従業員に伸びてもらうために、休ませることが必要だからである。「休めよ、(会社や社会の財産を)増やせよ」というところだ。

2017/02/28


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