川北英隆のブログ

瓜田に履を納れず

「かでんにくつをいれず」と読む。ウリの畑でクツが脱げてもはき直さないという意味で、李下に(スモモの木の下で)冠を正さず(冠をかぶり直さない)とセットである。稲田の朋ちゃんに教えてあげたいものだ。
知らなかったが、稲田の防衛大臣ちゃんは弁護士だそうだ。で、話題の森友学園の民事裁判で、弁護士として裁判に出たらしい。13年前のことだそうだ。3/14日経新聞の夕刊によると、その後も森友学園理事長と会っていて、「10年ほど前に(つまり裁判から3年ほど経って)大変失礼なことをされ」とのことで、「それ以来関係を絶っている」と記者団の質問に答えたとか。
弁護士として裁判に出て、その少なくとも3年後に理事長と会っていて、しかも記憶に残るほどの失礼なことをされたのに、国会答弁で裁判に出たことがないと言ったのには、3つの説明が成り立つ。
1つ目は、本人が言うように「記憶力が悪い」(3/14日経新聞夕刊)というもの。失礼なことをされたのを記憶しているのに、その少し前に弁護したことだけ忘れるなんて、器用な性格だとも思える。本当だとすれば、それでよく弁護士になれたものだとも。
2つ目は、弁護士として、依頼人(その理事長)のことを忘れてしまうなんて、弁護人のことを本気で考えて弁護しなかったのでは、つまり専門家として手抜きだった、例えればいい加減な手術をした医者と一緒というもの。性格的にいい加減な僕の場合、原稿を依頼してくれた先のことを忘れてしまうのはよくあることながら、それは1回きりの原稿の場合である。何回か書いたか、その後も会った相手のことなら覚えている。少なくとも、「あの時の」と言われれば思い出す。
3つ目は、嘘の答弁をしたというもの。
いずれにしても変な人物と付き合っていたものだ。まさに、「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」である。

2017/03/15


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