この日の締めくくりを多国(たこく)山にした。さらにもう1つ、丘を越えられなくもないが、夕方の予定(飲み会)を考えるとあわただしい。山陰線の駅(八木)が近いこともある。
多国山は亀岡市ではなく南丹市になる。呉弥山の西側が市境だった。丘が続いているので、行政の区切りなんて意味がないように思う。
多国山も周囲から80メートル程度の盛り上がりにすぎない。どこから登るのかもわからないので、地形図では東端にある寺から登ることにした。
坊主塚古墳を過ぎ、屋賀という村落を抜け、北に向かう車道を歩いた。この車道、車が少し多い。今回で一番不快な歩きだった。
三俣川という天井川に架かる橋を渡ると、多国山が目と鼻の先である。川沿いに小学校の横を通り、少し行くと、目指していた寺(智恵寺)に出る。寺の上に神社があり、踏み跡が山頂に向って続いている。雑木と植林の混じった林で、蜘蛛の巣が多い。誰も歩いていない証拠である。
地形図通り山頂の東側、小さなピークを越すと、使われていない林道のような道が北側から上がってきている。その林道をたどる。林道は山頂の北側に付けられているので、後は適当な場所を見つけて高みを目指せばいい。
多国山は刑部(おさべ)という城跡とのこと。確かに、少し段々になっている。土塁跡のようだ。井戸の跡のような凹みもある。
山頂には何もない。シカが一頭、番人よろしくいた(城主かな)。すぐに逃げてしまったが。植林の中で展望もない。
帰りは林道をたどり、北側に下りた。途中、城主のシカが僕の姿を見て、天守の方に戻って行った。
下った林道は、実は縱横に付けられている。分岐もあり、どう行くのか迷ったが、とくにか下に向かえばいようだ。この林道、グーグルマップの航空写真版では明らかである。西側にも続いているが、下りられるのかどうかは不明。
山頂から南東に伸びる谷の入口部分に下りた。農道が通っている。ここから登るのが一番簡単なのだが、刑部区森林組合の名で「関係者以外、立入禁止」との看板がある。最初にこれを見たら、どうするのか。無視するのか・・。
後は多国山を回り込むように南に下り、大堰川(桂川)を橋で渡ると八木の町に入る。山陰線の八木駅へは町中をまっすぐに歩く。
写真が多国山の山頂である。城主兼番人のシカは出張中でいない。
2017/05/18