川北英隆のブログ

元号再考

天皇の退位が確定した。女性が何故天皇になれないのか、象徴としての天皇が何故自らの意思で退位できないのかなど、いろいろと問題が残ったが。もう1つ、実務的問題として元号がある。
元号を定めることに反対はしない。今の天皇が、天皇になって何年経つのかを数えはることを否定しないという意味である。
その元号を実務に使うことには反対である。何の意味があるのか。かえって混乱が生じるだけである。宮内庁が使えばいいだけだろう。
公的書類の申請年月日に元号を書く度に思うのは、老人には難しいのではないかということである。運転免許証やマイナンバー通知カードも元号で交付年月日が書かれている。通知カードはともかく、免許証は有効期限も元号である。マイナンバーカードにも有効期限があるらしいから、多分、交付を受けた者のカードには、平成何年まで有効と書かれているのだろう。今後はそれを頭の中で換算し、まだ書き換えの年でないと判断しなければならない。不親切極まりない。これだと、天皇に対する親近感をなくしてしまいかねない。
一番大きな問題は、平成とか(さすがに昭和はないが)の元号を省略して2桁の数字だけを書いている場合である。西暦なのか、元号なのかを判断しなければならない。
多くはないが、食料品などの賞味期限に例がある。家でも見つけた。また、以前、実家の片付けをしているとガスコンロ用のボンベに2桁の数字が書いてあった。母親は安いとなると何でも使い切れないほど大量に買う主義だったこともあり、西暦か平成か迷った覚えがある。
銀行の通帳も元号である。西暦にするともう2桁必要になるので嫌なのか。昭和の時、どうしてたのか調べてみると(解約していない古い通帳があった)、元号を使っていた。西暦にシステムを変更するのが大変なのだろう。でも、天皇が短期間に交代すればどうなるのか。だから、天皇が勝手に退位しないように願っていて、政府に圧力をかけているかも。
すぐにすべてを変えろと言わないまでも、天皇に気持ち良く退位してもらうためには、実務で使う年月日を西暦に変更するのがいい。
最後に、自分の年齢を数えるのに、元号だけで覚えていると計算が難しい。多分、「そんな奴、おらんやろ」が。一瞬、もしもそんな奴がいたらアホやろと思った。次の瞬間、計算能力がすごく高いやろから、かえって尊敬の的かもと思い直した。

2017/06/11


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