川北英隆のブログ

日米の株価水準雑感

少し気になっているのが、アメリカ株の推移である。NYダウは高値更新を続けているものの、NASDAQがピークアウトしている。アップル、グーグル(アルファベット)、アマゾンなどの主力IT関連株がピークアウトしたからである。
株価収益率(PER)で見ても、アップルはともかく、グーグルやアマゾンは高い。アメリカ株平均でも18倍台にある。アメリカ全体の成長率から判断して、高値圏にあるのは確かである。
そもそも、グーグルやアマゾンは株価が1000ドルを瞬間的に超えた。これで当面の目標達成であり、このため株価が調整に入ったと考えていい。現在の両社の株価は高値から5パーセント程度落ちたところにあるから、まだ大した調整ではない。
とはいえ、アメリカの金融市場は超金融緩和がノーマルな状態に戻ろうとしている。トランプの夢も醒めつつある。つまり、金融と期待だけで、これ以上の高値を追い求めるには力不足だろう。しばらく調整が続くものと予測しておくのが正しいかもしれない。
では、日本の株価はどうなのか。残念ながら日本の場合、経済も株価も自力での上昇力に欠ける。一言で表現すれば、アメリカ次第である。アメリカが少しつまずくと、日本はこけかけない。
いずれにしても株価は要注意の段階に入ったと感じている。杞憂でなければいいのだが。

2017/06/16


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