川北英隆のブログ

『証券事典』の刊行

証券経済学会、日本証券経済研究所編『証券事典』(金融財政事情研究会)が刊行、発売された。本体981ページ(目次等を入れて1020ページ)、16200円である。
全体の構成は、証券市場の概念、証券市場の構造、投資理論と投資管理、証券市場のグローバル化と主要国・地域の証券市場、資本市場法制となっている。「事典」であるから関連する項目(章や節)がまとめて並んでいる。個別の事項は索引から調べられる。
このうち、川北は長期資金調達の項目を執筆している。
証券市場と取引が活発化し、グローバル化しているものの、まとまった調べごとをするときに適当な参考文献がなかった。いろんな文献やネットを調べまくらなければならない。この点、『証券事典』は時宜を得た図書だろう。
とはいえ、この手のものはどんどん陳腐化する。できれば定期的に改訂してほしいのだが、言うはやすしである。執筆依頼から出版まで2年近くあっただろうか。全体の構成と執筆者候補を選定するプロセスもあっただろうから、2年は優にかかっていると思う。
しかも、出版物は売れなくなっている。本書は証券経済学会の50周年記念としての刊行である。1971、81,92年にそれぞれ10周年、20周年、30周年記念で同種のものが刊行されている。ということは、40周年が飛ばされ、今回の50周年は5年遅れである。
以上、『証券事典』で読んだ最初の部分が刊行経緯だったなんて、口が裂けても言えない(書くことはできた?)。

2017/06/24


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