川北英隆のブログ

香害の記事に大納得

新聞を読んでいたら「香害110番」という見出しを見つけた。「においで体調不良」とある。日本消費者連盟が香害の電話相談を始めたとのこと。
このブログでも人工的な香りに対するイチャモンを何回か書いた。たとえば、2013年6月21日と22日が連載である。
友人のONが香りアレルギーである。大学で役をさせられたため、満員電車で通勤しないといけない事態に陥り、そのアレルギーが爆発したらしい。特に雨の日が最悪だとか。
昔なら電車にエアコンなんて珍しかったから、窓を開けて空気を入れ換えられただろうに、今時の電車の窓は開けない、開けられないものと決まっている。だから、臭い人工香料が蔓延して、湿気と一緒に押し寄せてくる。
アレルギーでない僕でも、香料の塊みたいなオバちゃんや兄ちゃんが隣の席に座ると苦悶する。とくに新幹線が最悪である。
そんな不運を思い出すと、某洗剤会社がやたらと香料入りの洗剤をコマーシャルするのに「アホンダラ」と叫びたくなる。そのついでのコマーシャルで、目の周りの人工クマみたいなメイキャップをヘドロのように落とすシーンには、「そんなもんを塗ったり落としたりして忙しいなあ」、「せやから時間がなくて、スマホを見ながら歩くんか」と思う。
子供の頃、香水の香りが好きだったし、今でも高級な香水の香りは好きだと思う(縁がないが)。安物の人工香料には、本物の持つ「揺らぎ」がない。ストレートである。飲み物の味もそうだが、「揺らぎ」が幸福感をもたらす。
好例がキンモクセイの香りだろうか。キンモクセイの香りの主成分がトイレの消臭剤に使われた。そのキンモクセイのトイレ、今ではすっかり嫌われ者になったようだ。人工香料を身に付けて歩いていると、その雰囲気は、まるで歩くキンモクセイのトイレだろうか。

2017/07/08


トップへ戻る