川北英隆のブログ

バヌアツは世界一幸せな国か

もう1つ忘れていたのが(よう忘れるな)、「世界一幸せな国、バヌアツ」の評価である。結論は、世界一かどうかはともかく、幸せな国であるのは確かなようだ。ただし、「今は」との条件が付く。
熱帯地域の国を旅行して思うのは、「働かなくてもええやん」という現実である。だから、多くの男は働かない。賭けをし、酒を飲み、昼寝をして、ヤクザな時間を過ごしている。この状態で隣の部族とのいざこざがなければ幸せだっただろう。
一例を挙げると、パプアニューギニアは幸せな国の素質を十分に持っている。この島の言語が非常に多様というのには理由がある。それぞれの部族が自給自足できたからである。でも、部族間の戦いが時々あり、(調べていないが)負けた部族民は胃袋に送り込まれ、アフリカのように奴隷になったのだろう。戦いの根本的な原因は「もっと豊かになりたい」という物欲である。
ブータンも幸せな国である。しかし、海外から豊かな文明の情報が流れ込んでいる。適切な事例は自動車である。自動車を持っているかいないかでは、便利さと収入源が雲泥の差となる。物質的な豊かな国に関する情報によって、今のブータンの豊かさは様変わりすると思ってしまう。
バヌアツも同様である。欧米的な豊かさに関する情報がインターネットによって入り込んできている。バヌアツという国の今の幸せがどこまで保持されるのか。とくに、自動車がほとんどないアンブリム島に4泊して、島の幸せと、将来への不安を感じてしまった。
機会があるかどうかはともかく、10年ほどしたら再訪し、状況を確認したいと思ってしまう。もちろん、火山への再訪を兼ねてである。

2017/09/05


トップへ戻る