柿の季節である。実家に2本、柿の木がある。その柿、京都の郊外や新幹線の車窓から色づき加減を見ていると、ぼちぼち食べ頃の赤さだった。
2週連続で台風が接近していて、関西は雨模様だった。先週の台風と違い、今回は豆台風に近いので、「大した雨やないやろ」と実家に柿を取りに出かけた。
今年、甘柿は豊作だった。昨年は不作だった。これに対して渋柿は不作だった。昨年は豊作だった。ほぼ同じ場所に植えてあるのにと思う。何が違うのかはわからない。
実家の甘柿、消毒もしないし肥料も置かないので、有機栽培とも言える。食べると店屋の柿よりも美味い。もっとも、大きさが不揃いである。風で枝に当たるし、鳥もつつくので、傷も多い。そんなのが平気な知り合いにだけ、豊作の年は配っている。
渋柿、それが熟柿になると極端に美味い。そのタイミングに出会うのが難しいし、美味くなれば即座に鳥に食べられてしまう。
今年はまだ少し早かった。熟柿になっていないのを取って干し柿やアルコールで渋を抜く手もあるが、なかなか面倒である。母親がいたときは、干し柿にしていたのだが、最近の暖冬ではうまく乾かないことが多かった。
もう1つ、気づいたことがある。今年は先週の台風で奈良もかなりの風が吹いたのだろう。柿がかなりの数、落ちていた。
落ちた柿の上に、ホトトギスの赤紫の花が覆い被さるように咲き、それらを少し冷たい雨が濡らしていた。カメラを持参しなかったのが残念だった。
2017/10/28