日本は平和な国である。そのせいか、当然あるべき金銭感覚も麻痺し、平和ボケしているのでは。そう感じたのは、今日のニュースによると、成人式の着物と着付け代などをちょろまかしてドロンした業者がいたから。
常識的に行動するにはどうすればいいのか。
金銭に関しての常識は、品物やサービスを受けたと認識した段階で、その代金を支払うことである。この方式は証券取引において常識となり、DVP(Delivery Versus Payment)と呼ばれている。DVPなら、売る方も買う方も、お互いに踏み倒されることがない。
証券取引だけではなく、世の中、DVPが基本だろう。付け払いなしである。逆に、金を先に払って、品物やサービスを後で受けるという取引もなしである。
金の支払いを最初に要求されれば、心配ではないのか。業者としても、予約客に逃げられたら困るので、少なくとも予約金を請求することになろう。
購入者と提供者の信頼度を考えると、金額の一部分を前払いするのが落ち着きどころかもと思う。その場合、前払い金を支払う側(多くは個人)として、業者の信頼度を調査しなければならない。信頼度がわからないのであれば、前払い金を支払うタイミングは、できるだけ遅らせ、品物やサービスが提供される直前にすべきだろう。
今回の着付け事件、ネットによると、「2年前から予約をし・・」ともあった。そんな前から何を考えていたのだろうかと不思議である。余程すばらしい業者だったのか。すばらしければ潰れないはずだと思えてならない。
もちろん、踏み倒された予約者は気の毒だと思う。でも、もう少し考えた上での行動があったはずだとも思う。
2018/01/08