川北英隆のブログ

京都市の今日の天気は

「京都市の今日の天気は」とは、アマゾンのアレクサの言い方を真似たものである。それはともかく、今日の京都は朝から小雪がちらついている。最低気温は氷点下が4日連続しているが、今月中旬には6日連続というのがあった。では、今年は異常に寒いのか。
子供の頃を思い出すともっと寒かった。生まれ育った奈良と京都で、気温にあまり大きな差はないから、京都ももっと寒かっただろう。
ネットのニュースを見ていると、「首都圏積雪23センチ、マイナス4度の衝撃 いつもと違う今年の冬、一体何が起きているのか」(Livedoor)との見出しが目に入った。ちょっとというか、相当オーバーな見出しである。まずは過去の値をちゃんと見ないといけない。
積雪量だが、気象庁の統計に最深積雪というのがある。それによると、東京では46センチが最高、30センチ台6回、20センチ台12回である(1883年以降、数字が入っている)。それに対して京都は意外に積もらず、東京よりも少ない。最高は41センチ、30センチ台1回、20センチ台3回である(1893年以来、数字が入っている)。
では、気温はどうなのか。1880年からのグラフを示しておいた。
これによると、東京と京都ともに、最高気温、最低気温は上昇しているが、とくに最低気温の上昇幅が目立つ。
東京の最近の夏は京都と変わらなくなっている。というのも、赤い線(京都)に青い線(東京)が接近、重なるようになってきている。
東京の最近の冬は、京都と比べてかなり暖かくなっている。つまり、グラフでは黒い線(東京)が黄色い線(京都)の上にくる年が多くなっている。もっともここ数年、どういう理由か不明ながら、東京の最低気温の低下が目立つ。このため、「寒い冬」の印象が強いのかもしれない。
いずれにしろ、印象だけで議論するのはやめたほうがいい。それとも、ニュースの記者が老人になり、寒さが身にこたえているのかも。残念ながら、体感の寒さについての統計はない。
東京と京都の気温.jpg

2018/01/27


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