川北英隆のブログ

人種の坩堝と遷移を感じる

フランス政府のサイトには「17世紀から本格的な入植がはじまったレユニオン島は、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、インドなどから集まった様々な民族が共存」とある。混血も多く、総称してクレオールと呼ばれている(「植民地生まれ」の意味らしい)。
写真は昼食時の風景である。サトウキビ畑に囲まれた庭のあるレストランで、はるか下に海も見えた。真ん中の二人がインド系でレストランのオーナーである。右がガイドでフランス系、左がマイクロバスの運転手で人種は不明だった。本当のクレオールか。
その他、街を歩くと黒人がいる。中国レストランがある。マダガスカルからの雑貨があり、そこからと思える人種もいる。少ないながらもイスラムのモスクもある。
旅行していつも思うのは、人種というか住民の顔つきが土地とともに微妙に(少しずつだが確実に)変化していくことだ。「どこそこ人」だとラベルを付けたところで、所詮は混血度合の変化でしかないだろう。
レユニオンの料理はクレオール料理だと総称される。カレーだと言われて出された料理も正確には(正確にはという表現も正確ではないが)クレオール料理だろう。要するに「ごった煮」である。味は悪くはない(美味いとも思わないが)。
思うに、印度カレーを真似つつも、スパイスを利かさない(スパイスが豊富に手に入らないので使わない)料理というところか。味が足りなければ唐辛子(チリソース)系を使うことになる。フランス政府のサイトにあるルガイユ、思うに香辛料の「ごった混ぜ」の一種かもしれない。
このクレオール料理が昼と晩に出てくるとさすがに飽きる。人種にバリエーションがあるのだから、料理にもバリエーションが欲しいものだ。それとも清濁合わせて食べる主義なのか。
丘の上での昼食.JPG

2018/04/22


トップへ戻る