大君ヶ畑のバス停から奥へ国道を数分歩くと、大君ヶ畑を外れ、右手に登山口が見える。鈴ヶ岳への表示はなく、送電塔の巡視路の標識だけが立っている。よく見ると道路の反対側に登山届の箱がある。この登山道を使い、南東側にある鈴ヶ岳をまずは目指す。
地形図に記載のある道かどうか、GPSで確認しておく。間違った道なら面倒なことになるので。
杉の植林の中の道だが、すぐに放棄された畑に出る。ワラビが出ている。再び植林の中に入り、しばらくは急登が続く。踏み跡はしっかりしているし、赤いテープも付けられている。巡視路用のものか。
次第に広葉樹も目立つようになる。メタセコイヤの植林を右手に見る頃から傾斜が緩み、やがて左手に小さなコブと沢を見ながらのトラバースになる。すぐにその小さな谷に出る。それを詰めると峠状の部分になる。登山口から35分程度である。
ここから右に折れるようにして斜面を緩やかに登る。踏み跡が薄いながらもあり、また赤いテープが続いている。道は地形図にある729メートルのコブのすぐ下(北側)、送電塔に向かっている。この部分が地形図の道と異なっている(地形図は斜面を直登して729メートルのコブのかなり上部に出るようになっている)。峠状の部分からこのコブまで10分である。
送電塔付近は大小の石灰岩がいくつも露出している。下には花の終わったフクジュソウが茂っている。展望が良く、霊仙山と鞍掛峠付近が見える。
これで鈴ヶ岳の北西尾根に入れたので、後は忠実に尾根をたどればいい。踏み跡は薄いながら、草はまだフクジュソウ程度しか茂っていないので、簡単にたどれる。夏になるとシダ類が茂るようだが。尾根も広くないから、間違えばすぐにわかる。
木々も密生しているわけでない。そんな中、イヌザクラ、クルミが咲いていた。
やがて開けた平らな場所に出る。茶野と名付けられたピーク(939メートル)である。地面の露出している部分もある。右手の丘が少し高いので、そこで小休止した。送電塔から30分かかった。これで今回の難関部分が終わった。
茶野からは直前のブログで上げた写真のように、鈴ヶ岳、御池岳が(変な表現だが)丸いなりにも鋭角的に見える。最良の展望台のようだ。
茶野から少し左に折れるようにして稜線を下る。道がはっきりしてくる。
稜線が細くなる。ミズナラなどの広葉樹林が新緑で美しい。稜線を2系統、送電線が越えている(稜線に送電塔がある)。手前が桜峠(一本木とも呼ばれるらしい)である。
桜峠から登りになる。下草には、フクジュソウのほか、バイケイソウ、小さなリンドウ、スミレ、ヒトリシズカ、イチゲ類(ニリンソウ?、山野草として業者のサイトに売りに出ていた。けしからんやっちゃ)が咲いていた。
小さなコブを越え、さらに登ると鈴ヶ岳に着く。広い山頂である。背丈が低いながらも木が茂っていて、展望は今一つだった。茶野から35分かかった。
写真はヒトリシズカである。花の横に石灰岩がある。
2018/05/02