三国山を往復した後、分岐に戻る。縦走路は南を向く。小さな沢を渡り、三国山の南尾根の東側を沿うようになる。広葉樹林が続く。少し下ると道は南西を向く。明王ノ禿(5/22の写真)が見え始める。マキノの裏山は花崗岩質であり、明王ノ禿はその崩壊地である。
道は明王ノ禿の右側に沿っている。明王ノ禿の上部に上がると、伊吹から鈴鹿、琵琶湖、比良の展望が得られる。目指す赤坂山もよく見える。
一旦、明王ノ禿を下り、イワカガミの目立つ草原を登り返すと赤坂山の頂上である。赤坂山からの展望は明王ノ禿と同様に良い。先程登った三国山が、何とかピークらしく見えるようになる。
赤坂山から草原を下る。鞍部には送電線が2系統見える。敦賀から若狭にかけての原発の電力を関西に送るためのものだろう。
この鞍部付近にはレンゲツツジの群落があった。どういうわけか、稜線には草原が点在するにもかかわらず、レンゲツツジはこの付近だけに見られた。誰かが持ち込んだのかもしれない。
大きな石に刻まれたお地蔵さんもある(写真)。「いつの時代からあるのかな」と思いながら、少し拝んでおいた。その少し下が峠になっていて、前々回に紹介した栗柄越である。マキノ(つまり琵琶湖北部)と若狭の美浜を古くから結んでいる。
この峠、冬になると雪はどの程度積もるのか。石のお地蔵さんが上の方に彫られているのは、その足元まで雪が積もるのかもしれない。しかもお地蔵さんは南に向き、石に包まれている。頭に雪があまり積もらないように、積もっても溶けやすいようにとの住民の心配りなのだろう。
2018/05/25