今日、関東の梅雨が明けたらしいとか。東京で用事をしているとカンカン照りだった。えらく早い梅雨明けである。関西の梅雨明けも間近のようだ。「でも」と思うことがある。最近、北海道にも梅雨が忍び寄っているのではないか。
蝦夷梅雨という言葉がある。
昔、アホな先輩がいて、部下が7月早々に夏休みをとって北海道に行きたいと申請したが、忙しいから止めさせたい。どうすればいいのかと質問されたことがある。
その頃、北海道も梅雨かも知れないので、もう少し時期をずらしたらと説得すればどうか。そう返答した。それに対して、北海道には梅雨がないと笑われた。蝦夷梅雨があると教えておいたが、アホな上に自惚れの強い先輩だったから、納得したのかどうか。
それはともかく、最近の蝦夷梅雨は少し度が過ぎて、本格的な梅雨ではないかと思ってしまう。昨年、北海道に旅行した時も、「今年は天候不順で」と言われた。本当は不順ではなく、それが常態化しているように思う。ここ数年、夏の北海道の天候を山登りの時期を見計らうために観察している。と、雨が多いようだから。
そこで気象庁のデータを少し調べてみた。6月と7月の札幌の降水量である。そうすると、平均降水量が増えていた。
1990年代は両月の平均降水量が55ミリ/月、2000年代は80ミリ、2010年代(17年まで)は89ミリである。今年の6月は28日までですでに141ミリ降っている。僕の感覚が大きく間違っているわけではなさそうだ。
思うに、日本の梅雨が北上しているのではないかと思う。近畿や関東が沖縄化し(梅雨入り、梅雨明けが早くなり)、北海道まで、蝦夷梅雨という疑似ものではなく、本格的な梅雨という気象現象が生じているのではないか。
いずれにせよ、常識にとらわれることなく旅行を計画するのが正解だと思う。
2018/06/29