サンミゲル島ではもう1箇所、フルナスを訪れた。島は細長く、カルデラ湖が3つある。その一番東側のカルデラの中に、今回訪ねたフルナスの町がある。
フルナスが有名なのは「地獄」である。別府と同じように、熱水や泥水が湧き上がっている。その熱水を利用してトウモロコシを茹で、売っていた。最初見たとき、その熱水が鮮やかに黄色いので、硫黄分を含んでいるのかなと想像したが、実はトウモロコシから出た色素だった。
それだけではなく、地獄には冷たい水も湧いていて、炭酸ガスを含んでいる。飲めるようになっているので試してみたところ、確かに炭酸ガス入りだった。ただし、他の成分も含んでいるようで、ペリエのようなすっきり感がない。もしもフルナスの水がペリエ風だったら、町の名前はもっと有名になっていただろう。
フルナスで有名な物がもう1つある。蒸し料理(コジード・ダス・フルナス)である。大きな鍋にトリ、ブタ、豚肉の腸詰め、野菜などを入れ、温泉の熱で蒸し上げている。1鍋6時間程度かかるらしい。時間はともかく、燃料費がかからないのは「さすが」としか言いようがなかった。
写真はその蒸し料理を取りだしたところである。レストランは自分の穴を持っていて、そこに鍋を入れては取り出している。
肝心の料理はというと、肉類が多すぎ、日本人の胃腸では食べ切れない。残念である。
2018/07/16