今回のパプアニューギニア旅行で期待していたことがある。手配会社の予定ではセピック川の上流地帯、ワグ(Wagu)という村で泊まり、翌朝、極楽鳥を探すことになっていた。
前回、「山の中でひょっとしたら」と言われながらも、姿はもちろん、声も聞けなかった鳥である。もちろん世界的に有名だし、パプアニューギニアの国旗にもなっている。だから今回は超がつくくらい楽しみだった。
ヤウンバクに泊まった最初の日、現地ガイドが「相談したいことがある」という。何かと思うと、「ワグへは川の水がなくて上がれない」という。「その代わりの観光と宿泊をどうする」という相談だった。
「セピック川の水はかなりあるのに」と思ったが、舟では上がれない(当然道らしい道もない)らしい。仕方ないので、ガイドがお勧めのイガイ(Yigei)という村を見学し、ワグの代わりにクロコダイルフェスティバルの開催場所、アンブンティのロッジ(シャワーがあり、ビールが飲める)に泊まることにした。
イガイへはアンブンティのすぐ上にある支流から入る。水鳥がたくさんいた。支流は村の近くで非常に浅くなった。村は湖のほとりにあり、アヒルを飼っているのだが、その湖は干上がっていた。
ヤウンバクと比べて貧しそうだった。村人にクロコダイルのことを質問すると、「少し上にたくさんいる」、「見に行くか」と言われたが、ヤウンバクで大きなのの解体まで見たとこだったため、我々の誰も行こうと言わなかった。
旅行中、セピック川の詳細な地図がなかった。帰ってから、アンブンティのロッジに張ってあった大きな地図の写真を眺めていて気づいたのだが、ワグはイガイに通じる支流のさらに上流部の村らしい。ということは、確かにワグには舟で上がれない。ガイドが本当のことを説明したと確認できた。
ワグは世界自然遺産の入口である。今回、そこまで行けず、極楽鳥を探しにも行けず、これが非常に残念だった。実は、極楽鳥のために久しぶりに望遠系のレンズを海外に持参したのだが、クロコダイルフェスティバルに使っただけで終わってしまった。機会がれば、雨季が終わった直後、もう一度セピック川を訪れたいものだ。
写真は水量が極端に少なくなったイガイを流れるセピック川の支流である。子供の遊び場になっていた。
2018/08/19