川北英隆のブログ

台風21号の後先

嵐が来るというが、朝なら大したことなし、大丈夫だろう。というので、嵐の前の大文字山を歩いてみた。残念ながら研究室に着く頃には晴天になってしまった。
そんな京都だが、昼過ぎから雨風が強くなった。風速は京都に転居してから最大だったと思う。サッシが風圧で開かないくらいだった(何で開ける必要があったのかは問わないでほしい)。
とはいえ、台風はあっという間に通過した。「すごい」と思ったのは1時間くらいだったか。最初の時間帯、東からの風が強かったので、郡山の実家が少し心配である。東向きに古いガレージの屋根があるので。
雨風が収まった頃を見計らい、近所の被害の状況をパトロールした(イヌやし)。テレビが「第二室戸台風と同じコース」とかを強調し、頭の悪い子供に命令するかのように、ギャンギャンがなっていたこともあり、実際のところどうなったのかを見たかった。
昨日まで上陸するのか、せんのか分からんようなことを言いながら、いきなり「第二室戸台風と同じコース」とは何事かと思う。そもそも21号の初期の頃の予想コースは伊勢湾台風のようであり、最終的には第二室戸台風のようになった。勢力的に違うから、第二室戸を引き合いに出す必要に乏しいのだが。
それでも言いたいのなら、もっと勢力の強いうちから言うべきであるる。はしりの秋台風でもあり(夏台風みたいには迷走しない)、最初に示された予報のコースはほぼ当たっていた。ということで、「アホやん」でしかない。
話を戻し、家の近所を歩くと、瓦の落ちた家が1軒あった。その時に歩いていたら大怪我しただろう(さすがに風雨の強い最中、誰も歩かないだろうが)。大きな看板の倒れている店もあった。1箇所、通りに面した家の壁が崩れそうだとかで、一部通行止めの道もあった。
鴨川の増水は普通の雨の日程度だった。住処を少し変えた二条大橋の三毛猫も大丈夫だろうと確認した。言い忘れていたが、この三毛、定期的に誰かに餌をもらっているようだ。新しい居場所に餌用の皿が置いてある。
町はほとんど誰も歩いていないが、寺町、新京極、錦、四条などのアーケード街には外人が目立った。雨の中、大きなスーツケースをガラガラ引きずっている中国人がいる。「もう少し考えたらどや」と思ってしまう。空いている飲食店は安いチェーン店がほとんどだから、行き場所が少ないのだろうが。
まとめると、京都の被害は僅少である。台風の速度が非常に速かったため、総雨量が少なく、風の強い時間帯も短かった。天気予報としてこの点にも触れるべきである。
もっと言えば、ニュースを流す側として、視聴者にも考えさせるべきである。子供や判断力の衰えた老人はともかく、一般人にまで客観的な状況はほとんど伝えず、曖昧にしたまま、過剰なほどの注意を押し付ける態度には、「そこまで国民を馬鹿にするとは、あんたは余程賢いのやろな」と思ってしまう。
追記:天気予報は気象庁のホームページ(台風情報、降水ナウキャスト、気象衛星、アメダス)で見るのが一番である。

2018/09/04


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