川北英隆のブログ

大文字山の再々々調査

運動不足だと感じ、大文字山を往復で歩いた。大文字山を越えて研究室に立ち寄り、帰りも大文字山を越えた。一般登山者が歩けるようになったものの、観光気分+アルファ程度ではサプライズが起きよう。
日向神社からの登りに、台風前まで一般道となっていた石段を使った。台風直後のように難儀することはないものの、依然として大きな木が何本かかぶさり、多少苦労する。
山に入るとツクツクホウシが切れ悪く鳴いていた。セミにとって寒いのだろう。季節が終わろうとしている。代わりに秋の虫がしきりに鳴いていた。セミのように声が大きくないので、倒木を越してガサゴソ歩いていると聞き逃しそうだが。
山道はというと、1週間前と比べる、倒木が少しずつ刈り払われている。大きな改善ではないので、「そうやった、あそこに倒木がなかった」と、後で気づく程度だが。
それと、まだ大きな倒木が何箇所かに残っているので、マウンテンバイクが入るのは大変だろうと思う。おかげで安心して歩ける。
銀閣寺の裏手の杉林が大きなダメージを受けていた。それも整備が進んでいる。銀閣寺には、観光によって得た多額の資金があるから、当然だろうが。
歩いていて気づいたのは、多くの倒木が根こそぎ倒れていて、その根は薄く横に広がっているだけとの事実だった。全体が岩の多い山で、土が表面だけにあるから、木の根は地中深く伸びられないのだろう。だから強い風が吹くと根こそぎ倒れる。この現象を「根返り」と言うのだと、途中で登山者どうしが話していた。寝返りではないと思う。耳で聞いただけなので、ひょっとして根の寝返りの可能性も少しだけある。
他の山の植林がどうなっているのか知らないが、今回の台風で、強い風が吹き付けた植林や自然林が当然のようになぎ倒されたのだと理解した。
台風が過ぎ、彼岸も過ぎ、季節は秋である。山道に落ちるカッチンもドングリ(アベマキの実)も、色が青から茶に変わっていた。町中の旅館の庭に植えてある柘榴の木から、表通りへと大きな実が1つ、落ちていた。
柘榴の実 虫一つとまりて ときの声

2018/09/24


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