川北英隆のブログ

和泉葛城山から槙尾山へ縦走

今年の9月は不作だった。何がというと、日本の山の遠征である。8月末から10月初にかけての何箇所か、まとめて休めるように日程調整していた。それが台風などのおかげで全部空振りに終わりそうである。仕方ないので、僕にとって未踏に近い和泉山地を歩くことにした。
歩いたのは和泉葛城山から槙尾山(西国三十三所のお寺がある)である。交通の便を考えると、京都からは泉州側からのアプローチになる。
実は勘違いしていたことがある。はるか以前、(調べると)1987年の大晦日、(僕はペーパーなので)父親の運転で和泉山地の山に行ったことがある。知名度からすると、登ったのは岩湧山かなと思っていたのだが、実は間違っていた。
今回の縦走で岩湧山を展望すると、どうもその姿に覚えがないし、当時まだ元気だったとはいえ70歳近く(って、計算すると今の僕より1歳上だけだが)、それも山歩きをしていなかった父親と大晦日に簡単に行くには無理がある。そこで記録をたどると、今回登った和泉葛城山だった。林道をたどると車で山頂近くまで行けるので。
当時は泉州側から車で登ったと記憶している。現在、泉州側は昨年の台風のせいだと思うが、通行できない。紀の川側からは車で登れるようで、1台駐車場に停まっていた。バードウォッチャーのようだった。
今の僕としては、公共交通機関で行くには始発の阪急を使わざるをえない。淡路、天下茶屋で乗り換え、南海の岸和田駅で降りと、6.53発の塔原行きバスに間に合う。本数が少ないので、次のバスでは縦走が難しいか、逆コース(槙尾山から入るコース)を考えないといけない。今回歩いたところによると、逆コースでは槙尾山にピークに立つのが少し面倒だったと思う。
実際に行く計画をしていて、少し心配なことが出てきた。今年9月初の台風21号の影響である。上で書いたように、昨年の台風で通行止めになった林道があるとの情報を得て、「そういえば今回、水漬きになった関空が近いな」と思った。
そこで、ネットで山の記録を調べた。何とか登れそうだったし、台風から1ヵ月近く経っている。ダメだったら途中でエスケープするか、往路を戻る覚悟で出発した。
泉州地区の民家の屋根には青いビニールシートが目立った。海に近いから相当の風が吹いたのだろう。バスが山に入ったところで注意深く観察すると、谷に沿って倒木が集中している箇所もあるが、それ以外は、大文字山を調査した感覚からすると大したことなさそうだった。
結果的には、予定通り縦走でき、登山道から少し離れたピークもすべて踏めた。
倒木は大文字山ほどではなく、歩きの妨げになる倒木は通れるように処理されていた。もっとも、槙尾山付近の斜面には倒木で道が崩れた箇所があり、少し慎重さを要求する。それに植林の杉や桧の枝がたくさん落ちていて、踏み処が悪いと足首に当たるか、絡まる。このため、足元はしっかり準備した方がいい。僕はいつものように浅い靴と短い靴下だったので、足首を鞭で打たれたようになった。
写真は縦走中に見えた岩湧山である。和泉山地の最高峰だけに、少し垢抜けている。
20180929岩湧山を遠望.JPG

2018/09/29


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