葛城山の一等三角点の周りは植林と笹と覆われ、何もない。写真だけ撮り、大石ヶ峰へ、尾根の縦走が始まる。道は、車道から山道に変わる。倒木も現れるが、少し横に迂回用の踏み跡が付いているので、体力を使うことはない。
大石ヶ峰前後の問題は、植林の中で、また里に近いため、踏み跡が多いことである。展望も効かないので、踏み跡と赤いテープを頼りに歩く。要所でGPSを立ち上げ、位置の確認も怠れない。
メインの踏み跡は溝状にえぐれていることも多く、その横に何本か(溝を避けて歩くための)踏み跡があるので、余計に複雑である。また、昨日書いたように、強風でたくさんの杉や桧の枝が落ちていて、踏み跡がわかりにくい。また、その枝が足に当たるので、注意が散漫になる。
大石ヶ峰の頂上は桧の林の中にあり、展望がない。頂上から右手に折れるように尾根を下る。同じような植林の中の尾根道が続く。持参したコースマップでは、鍋谷峠の手前、739メートルのピーク(小堂峰)の手前で南に下り、小さなピークを(小堂峰を含め)3つ巻き、峠の南側で車道と合流するようになっている。
小堂峰への尾根道は、見る限りではしっかりしていたが、その後がどうなっているのか不明だったので、コースマップに従った。
尾根から南に下ると、すぐに比較的広い道に出た。道標もある。どうもこれがメインの登山コースのようだ。このコースは大石ヶ峰も巻くのだろう。
その広い道を気持ちよく歩いていると、なんとオフロードバイクが3台、反対側からやってきた。葛城山まで山道を走るのだろう。途中、小さな沢を渡る。大きな倒木があり、潜らなければならないが、苦労はいらない。バイクは大変だと思ったが。
鍋谷峠の南側で車道に出る。予定通りである。ここから三国山を越えるまで車道が続き、ほとんど舗装されている。単純に歩くだけなら簡単だが、この間に経塚山、堂山、宿山という道路脇の小さなピークに(趣味で)寄り道しなければならない。鍋谷峠まではコースタイムより1時間少し早く着いたが、峠から先は寄り道の分だけ遅くなる。
最初は経塚山である。ピークの南西側、車道の分岐点から尾根に取り付いた。植林の林の中に踏み跡がある。小さなピークを越した所で見上げると、経塚山がまだかなり上にあるのにはがっかりした。
仕方なく、さらに登っていくと、途中で植林が途切れ、ヤブになった。踏み跡が隠れてしまう。
棘のある木や草にツルもある。しかも、よく見るとウルシも混じっている。それに倒木もある。少し上部にある植林の林を目標に、何とかヤブを切り抜けたが、友人に「大きいから」ともらったズボンをかぎ裂きにしてしまった。20年間愛用してきたから生地が弱ってもいるのだが。
経塚山の主稜線に着くと、石組みがあり、七興寺跡の標識があった。頂上(825メートル)へは北へと平らな稜線をたどればすぐである。取り付きから頂上まで25分もかかってしまった。
下りは元の道を戻らず、東へと尾根を下った。しっかりした踏み跡もある。すぐに車道に出た。結局、登りの選択を誤った。行きがけの駄賃のつもりで登った経塚山、ズボンを破って少し損をしたことになる。
なお、下りで七興寺跡の少し下にあるはずの三角点(808.9メートル)を探したが、見つからなかった。落ち葉や枝で埋もれているのだろうか。
写真は七興寺跡である。倒木がある。経塚山の頂上も同じような植林の中である。
2018/09/30