今日の読売新聞の日曜版の一面は、広島県の山奥での「ワニ料理」が取り上げられていた。ワニといっても僕がパプアニューギニアで食べたワニ(クロコダイル)ではなく、サメというかフカというか、あの魚のことである。
子供の頃(多分、幼稚園か小学校1年の頃)、因幡の白兎の話を読んで不思議だった。今でも、絵本にあるだろうが、兎がワニをうまく騙し、隠岐の島から因幡へとワニの背中を伝って渡ろうとしたのだが、途中で騙したことを見破られ、ワニに毛皮をむしり取られて赤裸になる話である。それを読んで、何故日本の海にワニがいるのか疑問だった。
後でフカだと知った。関西でサメのことをフカとかワニとか呼んでいたから。とはいえ、その後もしばらく、フカと本物のワニとは親戚なのかと思ったりしたものだ。
そのワニ(サメ)の料理だが、子供の頃、食べたように記憶している。検索すると、アンモニア臭いと書いてあるが、軟骨の魚なので、よく炊けばコリコリと食べられる。
同じ類のエイはワニ(サメ)よりもよく食べた。オカラに入れたり、煮付けにしたりした。冬、エイの煮汁が固まる。煮凍りである。これが大好きだった。軟骨でゼラチン質が多いから、少し寒いと固まるようだ。
ワニ(サメ)を食べるなんて「気持ち悪い」という奴がいるそうだが、ではフカヒレはどうなるのか。要するにサメのヒレである。ヒレだけカットして、残りの肉は捨てるらしいから、きわめて残酷でもある。
それで、因幡の白兎だが、最初に大量のワニを騙したわけだから、いかにも善良そうな顔をして、本当は大した玉だったようだ。因幡の腹黒兎だったのかも。多分、大国主命に助けられ、改心したのだろうが。
2018/10/21