インドがイギリスの植民地支配を受けていたことは周知のとおりである。第二次世界大戦後の早い段階、1947年にインドは独立を果たした。独立の日は、年こそ違え8月15日、日本が敗戦した日である。
そのインドとイギリスの底辺の関係を象徴しているのがインド門のようだ(写真)。
門は石(砂岩?)で作られ、その石には戦士したインド人の名が刻まれている。第一次世界大戦において、イギリス側に付き、戦い、戦死したインド兵を弔うため、1929年に建てられた。第一次世界大戦において、イギリスに協力すればインドを独立させるとの約束があったのに、それを反故にされたとも説明を受けた。
この門と大統領官邸とは東西の大きな通りで結ばれている。インドにとって重要な記念碑であることを意味している。同時に、イギリスとの微妙な関係が表現されている。インド門は、イギリスに対する忘れることのできない怒りの象徴でもあろう。
日本ではどうか。僕らの世代にとって忘れられないのは(記憶に鮮明に残っていると表現するのが正しいのは)、タイとインドから贈られたゾウである。タイから来たのは「はな子」、インドから来たのは「インディラ」だった。ともに1949年だった。
日本と中国、韓国との関係はうまくいっていない。これに対してインドやタイとの関係はそうではない。隣国と、遠くて近い国との差だろうか。
2018/12/27