今日の日経新聞の朝刊、文化欄の右上にある絵画のコーナーを興味深く読んだ。1月に入り、女優の鶴田真由が、どういう経緯か理解していないものの、「宇宙をさがして 10選」を担当している。そんな連載中の1枚にUFOが登場した。
クリヴェッリ「聖エミディウスを伴う受胎告知」という絵である。左端上部、確かにUFOらしき物体があり、そこから一条の光線がマリアに注いでいる。
その光が宇宙人の仕業だとの根拠には乏しいが。天使の梯子とも呼ばれる自然現象、光芒(こうぼう)のようなものを象徴的に描いた可能性が高い。
先日、名誉のために名前を伏せておくが、「ちょっと、ちょっと」と声をひそませて僕を呼ぶ者がいた。「何か」と返事をすると、「こっちに来て」とやはり小声で言う。仕方ないのでついて行くと、「あの赤い光は何や」と指を差す。その先には、確かに赤い光が輝いている。
「クレーンの先に付けられた信号やね」と答えると、「UFOの光でなくて安心した」とのこと。一件落着である。
このUFO事件があったおかげもあり、今日の日経の文化欄を楽しめた。検索すると、この「聖エミディウスを伴う受胎告知」はその筋(どの筋や)でちょっと有名な絵らしい。好事家がいるものだ。
2019/01/15