昨日、「海外からの旅行者に税金を」と書いたところ、早速、知人から賛成の声が届いた。インフラの整備になるし、財政支援になるとのことだった。政府がこんな簡単なことをほとんど考えないなんて、魔訶不思議である。
今日の賛成の声によると、パラオでは、外国人だけを対象に環境税100ドルを徴収しているし、スリランカでは外国人の寺院入場料が現地人の10倍になるのではとのことだった。
それで思い出したのがガラパゴスである。10年以上前だが、やはり入域料として1人当たり100ドルを徴収された。徴収されるのは多分(絶対に)、外人だけだろう。今ではもっと高いに違いない。
かつて仕事で、世界遺産になる前の屋久島や白神のことを調査したことがあった(何の仕事やというところだが、真面目な仕事だった)。思い出すと、世界遺産になって観光客が多くなるとゴミや屎尿処理が大変になる、そんなまっとうな心配をしていた。それに対して最善の方策ではないものの(最善に近いのは入域人数の制限である)、入域料を徴収すればと思ったが、現在は少しだけ徴収しているようである。
よく知らないが、屋久島へは海外からの旅行者も多いはず。そうだとすれば、日本人よりも高い入域料を徴収していいのではと考える。海外に対して高いのは、昨日書いたように、日本での税金を払ってないからであり、公平性を確保するために過ぎない。
何も特別なものを徴収せずに観光客を無制限に迎え入れるのは「おもてなし」でない。素晴らしい自然や文化財を維持管理するための料金を徴収し、将来の来訪者のために備えるのが正しい「おもてなし」である。
富士山の例にみられるように、入域料を徴収しようとすれば、観光に関わってきた関係者から必ず猛反対の声が出る。しかし、その反対の声は完全に自己都合である。今、自分たちだけが良ければいいとの本能が働いている。将来のことを何も考えていない。
行政として、そんな自己都合の声を排除するのが正しい姿勢である。排除できていないとすれば、裏で業者とつるんでいると判断してほぼ間違いないだろう。
2019/02/26