エジプトに行こうと思ったのは、アラブの春以降、エジプトでも政変やテロがあって観光客が激減、旅行代金が安くなっていると教えてもらったからである。本当のところ、エジプトにとって観光は最大の産業だから、政府は治安の確保に最大限の努力を払っているらしい。
宿泊はカイロとアブシンベルの高級ホテル、それに高級クルーズ船だった。だから食事も美味いはずだと期待したのだが、初日から大きく外れた。
初日と最終日のカイロのホテルはヒルトンだった。最高級に近い。で、期待して夕食のレストランに入った。ビュッフェ形式で、西洋風の料理が並んでいた。後で聞くと地中海風の料理とのこと。いろいろと試そうと皿に盛り、ビールを頼んだ。
しかし、これが舌に合わない。ビールで流すとよけいに苦い。何故か。塩味がストレートに強いからだとわかった。どの料理もそうだった。唯一食べられたのは、生野菜だった。
このヒルトンのレストランが最悪だったが、アブシンベルのホテルもクルーズ船も、同じ傾向だった。どうしてこんなに不味い料理を作れるのか。
エジプト風の料理店には3回入った。クルーズ船でもエジプト風料理が1回出た。いずれも観光客向けにアレンジされているからだろうが、一番食べたかったマトンは出なかった。肉類はニワトリか牛か魚だった。肉の焼いたのは比較的美味かった。ゴマやナスのペーストも美味かった。
要するにエジプト人は食べ慣れていない(作り慣れていない)西洋風の料理が下手くそなのだろう。調味料の使い方を知らないというか、そもそも料理の才能もないのだろう。しかも、自分たちで食べていない可能性がある。
かつてイギリスもスコットランドも、そうそうドイツもそうだったが、料理が不味かった。それと同じ流れにエジプトもあるのか。最悪だったスコットランドと比べるなと怒られるかもしれないが。
写真はアブシンベルの地元レストラン(エジプトの南、ヌビア風料理のレストラン)で食べた前菜類である。ピクルス、トマトのスープ、ゴマのペーストである。塩辛くなかったので食べられた。この後で魚の焼いたのが出てきた。
2019/02/07