川北英隆のブログ

エジプト遺跡の石材の差

エジプトの遺跡を見学するまで知らなかったのが、遺跡に使われている石材の差である。同じ遺跡でも、2つの石材を使い分けている。
石材の1つが石灰岩である。もう1つが花崗岩である。
ピラミッドの骨格は石灰岩でできている。比較的柔らかで加工が容易であり、かつナイルの流域では一般的である。飾りのために使われた大理石も、広い意味で石灰岩である。
もう1つの石材、花崗岩の産地はナイル流域では限られているらしい。近くはアスワン付近が産地になっている。船で運ばなければならない。また、石灰岩と比較して硬いため、加工に時間がかかる。これらから、花崗岩の価値は高く、特定の目的でしか使われていない。代表的にはオベリスクであり、神殿の中心部や石棺である。
アスワンでクルーズ船にチェックインして昼食を食べた後、自由時間があった。そこで市内を散策することにした。
どういうのがあるのか。簡単に行ける場所をガイドブックやネットで探したところ、オベリスクを切り出そうとしたままになっている石切り場と、アスワン駅前のスークが候補となった。石切り場に行き、帰りにスークを歩き、船に戻るコースを歩いた。
2時間ほどかかった。町中を歩いている観光客は少なかったが、石切り場やスークには観光客が多かった。
写真はそのアスワンの石切場である。全体が花崗岩でできている。
20190212アスワンの石切場.JPG

2019/02/17


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