エジプトが全盛期を終え、紀元前332年にアレクサンダーによって滅ぼされた。その直後、多数のギリシャ人がエジプトに入植した。今でもギリシャの痕跡がエジプトの至るところに残っている。
アスワンのイシス神殿、ルクソールのルクソール神殿などにギリシャ文化を色濃く見ることができる。これらの神殿に残されたギリシャの痕跡は、統治と文化の変遷として、ある程度気持ち良く見ることができる。トルコのイスタンブールでも、キリスト教の教会がイスラム教のモスクとして使われている。それと同じことである。
でも、その同じエジプトにおいて、ギリシャ文字の落書きが王家の谷に、それも墓に入ってすぐ横にあったのはどう表現していいものやら。古代から人間は落書きが好きなのか。イヌが電信柱に自分の臭いを付けるのと同じなのか。
写真がその落書きである。有名なものらしくて、現地ガイドが事前に説明してくれた。ちなみに、ガイドが墓の中で観光客に説明するのは禁じられているらしい。混雑を避けるためである。
落書きはギリシャ文字と、その下、神の絵だろうか、人物2つで構成されている。左端はエジプト文字である。残念ながらギリシャ文字の教養がないので、何と書かれているのか不明である。ガイドに質問すればよかったのだが、墓を出た瞬間に落書きのことを忘れてしまった。
墓で思い出したが、王家の谷では1枚の入場券で墓を3つ見ることができる。沢山見ようと思えばもっとお金を出さないといけない。それと、ツタンカーメンの墓だけは別料金である。
僕は墓3つで満足した(あまり関心がない)。そもそも、今回のツアーでは墓3つ分程度の時間しか組んでいなかったようだ。墓に興味があるのなら(ピラミッドも墓だが)、ツアーを申し込む前に時間配分を確認すべきだろう。
2019/02/21