川北英隆のブログ

横浜中華街の獅門酒楼

久しぶりに横浜中華街に出向いた。食べに行ったのは2003年以来かなと思う。当時、両親を案内した。16年ぶり、大きく変化していた。
まず、通りの店が美しくなっていた。その代わりに趣がなくなり、中華の店が多いことを除くと(これが要素として大きいのだが)、普通の商店街と変わらなくなっていた。
次に、点心の店がやたらと目立った。観光客がそこで適当に買って食べながら歩くのだろう。20年以上前の上海で多かった小籠包の店(練炭や豆炭で焼いている)ならともかく、瀟洒な店で点心を買っても仕方ないのにと思うし、実際に日本で買った記憶もない(しょうもないことをすぐに忘れてしまうので、何回かあったかもしれないが)。
最後に、メインの通りから横に入っても店が多く、看板も賑やかだった。かつてがどうだったのかの記憶は定かではないが、少なくとも賑やかさは倍増していると思えた。
そんな中、今回は珍しく夕食の店を予約しておいた。以前に何回か行った時には適当に入った。予約したのはネットの時代だからと思う。比較的簡単に店を選べるから。
入ったのは獅門(しもん)酒楼だった。いくつかネットで比較して、「美味そう」と思ったので。写真で引かれたのは魚の蒸し料理だった。
メインの通りから少し入った、中規模の店だった。1階がアラカルトの席、2階がコースの席のように思えた。
「食べログ」の予約サイトでは「本日夜空席わずか」とあったが、その「わずか」の定義が不明だった。見るかぎり、どっと押し寄せればともかく、数人で入る分には何とかなりそうな状態が続いていた。
肝心の料理だが、久しぶりにこれぞ中華料理だと感じた。アラカルトで食べたのは、前菜の盛り合わせ(クラゲが入っているのを確認)、カニ肉入りフカヒレのスープ(フカヒレの姿煮よりもスープの方が圧倒的に美味いと思う)、イシモチの蒸し煮、カキ入り焼きそば、杏仁豆腐だった。どれもこれも、ちゃんとした良き時代の中華だった。
値段はというと、これも支払う側にとって幸せだった。
ということで、コストパフォーマンスは抜群、絶対的な料理の水準も上々だった(水準として地域の一番店よりも上、少なくとも下ではない)。近々、横浜中華街を再訪したいものだと思った。
写真はイシモチの蒸し煮である。店員に「写真に撮りますか」と尋ねられたので、「ええ」と返事をしてしまった。あまりそういう趣味はないのだが。
20190227中華イシモチ.jpg

2019/02/27


トップへ戻る