毎年の恒例、ドックに行った。非常勤の悲哀と言うべきか、国立大学の常勤教員を退職した後は国家公務員共済から見放される。「ポイ捨て」はさすがに気が引けるのだろう、退職後2年間は延長が認められるが、それ以降は縁切りとなる。だから定期健診もない。
そうそう、退職後も一定時間数以上働くと国家公務員共済の対象となったと思うが、働くのが嫌いな僕としては、そこまでして国家公務員共済に残ろうとは思わなかった。
では健康保険、どうすべきなのか。京都の国民健康保険を調べたところ、高い。その理由の1つは、雇用主の負担分がなくなることにある。国家公務員共済の2年間の延長も、雇用主負担がないのだが。
そこで潜り込んだのが元の勤務先である。一定年数以上の勤務があれば、その健康保険組合に戻れる。若い頃、病気にほとんどならなかったから、その健康保険組合に貢献した。「戻れる特典くらいあっても罰が当たらんやろ」と思い、問い合わせたのが正解だった。
それはともかく、出戻り組へは、健康保険組合から年1回のドックに対して全額の1/3くらい補助がある。国家公務員共済時代に比べて料金は高いのだが、安心料だと思い、今回初めて受診した。
3月は大企業や公務員の健康診断の時期から外れているのだろう。いつも受診している年末年始の頃と異なり、爺さん婆さんが何人も混じっていた。「あんたもそうやん」かな。
で、その爺さん婆さんのトロいことといったら、表現の仕様がない。だから、変なのの後に並ぶとやたらと待たせられる。相手の耳が悪いのだろう、医者か看護師が怒鳴るように話す声も響いて来る。「血圧が上がって検査結果が悪くなるやん」と思う。
それでも人数が少なかったのだろう。いつもより早く終わった。10時半だった。
このドックの病院は昼食補助券が出る。早く終わると、その補助券の使える店が限定される。いつもは蕎麦屋なのだが、まだ開いていない。そこで洋食屋に入り、ポークチョップを食べた。
そこまではよかったのだが、問題が降ってわいた。袋に入っていた割り箸が、割れている。瞬間、事前に割ってある割り箸かなと思わなくもなかったが、箸の根元の割れ方はきれいでないし、先にはソースの付いた跡があるし、よく見ると箸袋が汚れているし。当然新しいのをもらった。このいう体験、過去にも1回だかあった。今回は病院近くの店だから、よけいにきちゃなく思えた。
行儀がいいと思っているのか、食べ終わった後、箸袋に割箸を入れ直す客がいる。その行為はかえって迷惑である。きちゃないものは、きちゃないままにしておくのが正しい。そんな箸を使ってないと思い、もう一度なおしてしまう店員も店員なのだが。
2019/03/18