以前から亀岡の北西に位置する行者山が気になっていた。行者という名はもちろん、地形図には、その少し西側の山中に独鈷抛(とこなげ)観音と記されている。
その宿題を果たした。山陰線の千代川駅で降り、行者山に登り、北側に尾根を回り込みながら独鈷抛観音の千手寺に寄り、山陰線の並河駅に戻った。道はしっかりしている。2時半くらいだったから、軽い散策である。
山陰線は混雑していた。嵐山へ行く国内、海外の観光客が多い。まだ桜のシーズンに少し早く、しかも平日だったのにこの混雑なら、4月、5月のシーズンにはどうなるのかと思ってしまった。
山陰線は園部まで複線である。京都と亀岡の間は本数が多い。その先、園部までは本数が少なくなるが、昼間でも30分に1本あるから、山歩きには問題ない。
千代川駅で降り、駅前の広い通りを西に向かう。9号線を渡り、左手に学校を見ながら歩くと、村中で道が左手に折れる。「行者山」の標識がある。道なりに歩き、湯井神社の先で高速道路をくぐる。すぐの分岐を直進し、貯水タンクに向かう。
貯水タンクの左横の山道に入る。しっかり踏まれている。そのうち大きな岩が点在するようになる。花崗岩質の岩である。かつて鞍馬石の代用として使われたとか。時々、石英質の石が交じるようになる。行者山はスズとタングステンの鉱石を産出したことで(好事家には)有名である。石英は鉱物が産出することを示している。
頂上の東側はちょっとした岩場になり、行者山の名にふさわしくなる。洞もある。
写真は頂上である。右下に三角点がある。展望はない。その代りに石英質の石が迎えてくれる。
山頂からは稜線に沿って道がある。北西に歩けば独鈷抛観音への道と合流する。南東は薭田野方面に下れると思う(途中までたどっただけである)。
2019/03/27