ヨルダンに行ってきた。ヨルダンの首都、アンマンへはカタール航空を使ったため、ドーハ経由だった。日本から20時間以上かかって降り立ったアンマンは、予想外に緑が豊かだった。砂漠の国をイメージしていただけに、ある意味で期待が裏切られた。
今回旅行したのはヨルダンの西部だった。観光はもちろん、仕事で行くとしても、東部に入ることは少ないだろう。
今回立ち寄った場所をあげておくと、アンマンとその近郊、紅海の港でありヨルダン唯一の港・アカバ近くに位置するワジ・ラム(アラビアのロレンスの舞台)、ペトラ遺跡(インディージョーンズ、最後の聖戦のロケ地)、そして死海だった。
アンマンのあるヨルダンの西部は地中海性の気候である。冬中心に(北半球にあるから10月から4月頃まで)雨が降る。訪問した時期はそんな雨季の終わりだった。旅行中、1回だけだが、わずかに雨が降った。
西部の気温は、死海付近を除いて1000メートル前後の高地だから、過ごしやすい。統計を見るかぎり、冬は東京よりも暖かく、夏は涼しい。日差しは強いものの湿度が低いから、日陰に入れば気持ちいい。
産業は、農業、鉱業(リン鉱石が主)、観光である。かつてヨルダンには隊商交易の道が通り、ペルシャ湾やアラビア半島南部と、地中海沿岸の都市ガザなどを結んでいた。乳香や香辛料などの中継貿易で得た富で、ヨルダンにいたナバテア人が一大王国を築いたとされる。その王国の最大の遺跡がペトラである。
現在のヨルダンの人口は990万人、1人当たり国民所得は4056ドル(2016年)である。中東の国としては原油や天然ガスが出ないだけに貧しいが、世界全体から見れば低くはない。それに観光が主要な経済だけに、チップという統計では把握できない所得(現金収入)もある。
全体的なイメージとしては、観光地で過ごす限り昼間の治安はいいし、気候や食べ物の点でもレベルは低くない。もっとも、観光客の感覚からすると物価が高いのが難点である。
写真はアンマン郊外の緑と羊の放牧である。
以上について、何回かに分けて書いておきたい。
2019/04/12