海外に旅行する機会が多くなった。しかもネットの時代である。良いとは思わないのだが、海外に旅行していても日本から連絡される。ニュースはみたい。Wi-Fiの使えるホテルや場所が多くなったといっても、所かまわず(って変な表現か)連絡できるわけでない。
国内と同様、どこでも携帯を使えるようにしたい。そういう目で海外旅行者を見ていると、多くの観光客は平気な顔で携帯を見ながら歩いている。どうしているのか。恐ろしく高い料金を払っているとは思えないし。
大学の経費で海外に出かけるとき、「イモトのWi-Fi」を勧められた。値段を見ると、1日3000円もしくはそれ以上する。アホらしい。それならホテルのWi-Fiで我慢することだと思った。
位置情報(歩行者ナビ)が欲しいとすれば、多少不満な点があるものの、Googleマップを事前にダウンロードしたうえでGPSを使えばいい。町を歩くくらいは大丈夫だ。
イモトのWi-Fiではないが、いつでも通話や検索がしたいとすれば、どうするのか。現地に着いて、そこのSIMカードを買うのが一番らしい(買ったことがない)。現地の空港で買うとしても、その店を探すのと、探した後の手続きが大変そうである。
そこで、検索したところ、今はネットで現地のSIMカードが売られている。それも、「えらく安い」とは思わないものの、ヨーロッパなどでは、15日間有効、容量も通常の使い方なら十分なプリペイドのSIMカードが1000円くらいである。
さらに、100国以上で使える端末(いつでも自由に使える自分用の端末)が2万円少しで手に入る(もちろん通信料は別払い)。香港の企業であることに少し抵抗感があるものの、海外によく行くのならこの端末を買うことだと思った。
このような世界の現状を知るにつけ、日本の通信制度の保守性を感じる。どのような利便性を日本の居住者に提供できているのか。
通信会社は半独占をいいことに、顧客の満足ではなく単純に儲けるためにサービスを提供しているとしか思えない。儲けなくていいとは言わないものの、何が契約者の役に立つのか、便利さを提供できるのか、それを基準に経営するのが本筋ではないのか。
企業に対してソーシャルな、社会に貢献する活動が求められている。国連のSDGs(持続可能な開発目標)に賛成の声を上げ、背広に大きくカラフルなバッジを付けるだけが能ではない。もっと本質的に行動すべきことがあるはず。その一例が国際通信である。
2019/05/14