この1ヵ月、右膝の調子が悪く困っていた。昨日、歩いていると、前の通行人が急に方向を変えた。こちらは急ブレーキになり、足を踏ん張ったところ、膝に激痛が走った。
その後、しばらく様子を観察していたのだが、どうも右膝がガクガクしていて、それが痛みの原因を作っているように思った。仕方ないし、前から時間が取れれば一度と思っていた近くのM整形外科の外来診察を受けた。
この整形外科、カミさんに言わせると名医だそうだ。でも、近所のおばさんによると、怖いらしい。確かに関西弁でズバっと言ってくる。回りくどく説明していると、時間が足りない、他の患者を診察し切れないのだと思う。でも、要領を得た診察だと思えた。
名医な証拠にすごく混んでいる。診察時間は9-12時と2時半-5時である。患者の数が多いから、初診で診察を受けるとなると半日仕事になる。しかも、その名医が1週間ぶっ通して診るわけでない。曜日によって、代理の医師が担当するから、失礼ながらどの日に行くのかの注意が必要らしい。
僕の右膝は典型的な症状らしく、要するに腰から来ていて、足の上部の筋肉が衰えているかららしい。局所的には膝の骨が擦れ、水が溜まり、膝の骨が不安定になっているとのことだった。山でガンガン下ったのがいけなかったと思う。しばらく膝に負担をかけないように過ごすしかなさそうだ。
それはともかく、その医院を観察していると、名医と言われる先生が徹底的に働いている。それだけ働くと、「そら5、6時間程度しか診察できないやろ」と思った。問診、患部の診察、レントゲンなどの指示、レントゲン写真の確認、その後の処置(注射など)、最後の指導と指示をやっている。レントゲン撮影や理学療法と日常生活の実際の指導は助手(と言っていいのかな)が行うのだが、その全体のサイクルを先生が指揮している。
思うに、名経営者の会社も同じだろう。経営者が働かないことにはどうしようもない。ゆとりある労働なんて真に受けてやっていると、立ち行かない。そう再確認した次第である。
その先生、どこに住んでいるのか知らないが、僕が訪れた午後の診察時間の直前、昼食からタクシーで戻ったようだ。先生の帰院を確認し、午後の診察が始まる。先生もゆっくりとどこかのレストランで食事をしたいに違いない。
ということで、治療を受けながら、経営のあり方の勉強もした半日だった。
2019/05/16