川北英隆のブログ

銀座むとう

先週、銀座むとうに入った。知り合いと情報交換するためである。この店、実は20年以上前になるか、友人数人と単純な飲み会でよく使っていた。銀座といっても(地名は銀座6丁目だが)、場所的には有楽町に近い。
数軒隣には、最近何回か入った三亀がある。当時は隣にだったか、有名なふぐ料理屋があった。今は潰れてしまったのだろう、見当たらない。この周辺も、安い飲食店が目立つようになっている。
むとう、20年前に使っていた頃は、きわめて高級ではないものの、ちゃんとした味を出している和食の小粋な店だった。その料理長(確か三浦さんといった)と友人の誰かが親しくしていて、その理由で使っていた。安くしてくれていたのだろう。冬はふぐも食わせてくれた。少し塩味が強めだったが、関東に慣れていた当時の舌には違和感が少なかった。
その料理長が、理由は不明ながら(そういうことを詮索する趣味が僕にはないし)、日本橋の居酒屋に移った。勝太郎という店だった(今はもうない)。我々もその料理長と一緒に勝太郎に移り、むとうに出入りすることがなくなった。
最近、三亀に何回か行ったと書いたが、その時にむとうが健在だと知った。「一度行かないと」と思い、今回使ったわけだ。1階にテーブル席(4人×2席)とカウンターがあり、カウンターの中に料理人が3人いた。2階に接待用の席もある。
料理は、かつてのように少し塩味が強めだった。汁物でその店の水準が判断できると思っている僕として、最初にその出汁の味見をしたところ、水準が高かった。塩味の強さは、むとうや関東の特徴なのだろう。
日本酒の値段が高めなのが、少し問題かもしれないかな。「ガバガバ飲まなければええだけやんか」と言われそうだ。

2019/07/16


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