川北英隆のブログ

京都に秋の足音

先週の土曜日、久しぶりに鴨川を歩き、研究室に行った。チリから帰ってから、8月の上旬には何回か研究室には行った。でも、暑すぎて鴨川を歩くなんて考えられず、(何回か書いたように)大学から交通費の支給がないのに、バスを使った(どうしてくれるんや)。
されはさておき、久しぶりに歩く鴨川には秋が少しあった。ススキの花(穂)が出始めていた。台風10号とその後の大雨により鴨川の水量が増していた。水が青く澄み、涼しげだった。
アマゾンを旅行したので10日ばかりご無沙汰した大学構内にも秋を見つけた。シマランに紫色の花が付いていた。
帰りも鴨川を歩いた。太陽が傾き、夏の頃に比べると弱々しく、白さが目立つようになっていた。
「今年は僕にとって、8月上旬の10日間ほどの短い夏に終わったな」と思った。これほど短い夏は、大学4年生の時以来だろう。
大学4年生の夏、当時は7/1に実質的に就職が決まった。7/1以降、どう過ごそうかというわけだが、友達だったO(三菱銀行に内定した)のプランで、どうせどこかに就職できるだろうから、1ヵ月ばかりヨーロッパに旅行しようとなった。記録によると、7/13から8/12まで旅行したとある。帰ってくると夏がほぼ終わりだった。当時は酷暑の時代ではなかったから、立秋が過ぎ、お盆の頃になると、季節どおりに秋に入った。
子供の頃、季節として夏が大好きだった。
1つに、夏休みがあったから。学校が嫌いではないが好きでもなかったから、長い休みが楽しみだった。
2つに、夏は自由に外で遊べる。しかも休みだから、遊びのバージョンも高くなる。親戚の家にも出かけられ、日常とは異なる世界に入れる。冬休みもあるのではと言われるだろうが、寒いから外に出るのには決心がいる。春休みは、冬よりは楽しいのだが、短すぎる。
3つに、食べ物だろうか。7月の誕生日にはウナギが食べられたし、親戚からはスイカ、ブドウ、モモ、ナシが届いた。
旅行から帰り、そんな大好きな夏を棒に振ったのを非常に残念に思った。長い人生、夏休みもこれで最後なのにと。
大学の教員になってから、長い夏休みが、少し形を変えてではあるが復活した。この夏休み復活のために大学教員に転じたのかも。
と、京都の秋から話題が逸れてしまった。

2019/08/27


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