ウアカリでは近くの村を、ジュマでは現地人の家を訪問した。ウアカリの村は電気が来ていた。学校もあった。漁業が主な現金収入のようだった。一方、ジュマには電気が来ていなかった。自家発電である。訪れた家はほぼ自給自足、たまに農産物を売るのだろうか。
ジュマのロッジには従業員が多い。そこに労働力を提供することも現金収入になるし、我々のような観光客の訪問を受け入れることもそうである。
ジュマで訪れた家は水面より十分に高かった。そこには30歳ちょいの男が一人で暮らしていた。カミさんはと聞くと、しばらく子供を連れて里に帰っているとか。確か、家を建て直すためだとか。
アマゾンの現地人の結婚は、他の部族の女性を連れてくる方式らしい。日本人ガイドは「誘拐する」とか言っていたが、近くの部族との間で互いに半ば認め合っているのだろう。
家の敷地内にはキャッサバ(現地ではマンジョカと呼んでいる)、いろんな種類のヤシ、サトウキビ、パイナップル、ナッツ類などが植えられている。ブタも飼っていた。家によってはニワトリやアヒルを飼っている。当然ながら網とボートがある。
主食はキャッサバで、毒を抜き、デンプン(タピオカ)を取り出している。デンプンを取り出した残り滓も食用としている。
夕方、ボートに乗って物売り(行商)がやって来た。現地人は自給できないものを買うようだ。多分、反対に品物を売ることもするのだろう。
この家では(他の家もそうなのだが)、アサイーを栽培している。スラッとしたヤシである。その実は小さく、表面が紫色である。この表面部分を採取してジュースにし、それを乾燥させた粉が売られている。ポリフェノールや鉄分が多いらしい。
このアサイーの粉、キロ4000円くらいする高級品だ。同行者が欲しがっていた。アサイー、実が小さい。また、その実を取るのにヤシの木に登らないといけない。このため、大量に生産できないのだろう。
さらにアサイーの若い芽(葉になる前の芽)を採取してサラダにして食べる。アスパラガスのような食感がある。芽を摘んでしまうとアサイーは成長できず、枯れてしまうが。大きくなると登りにくくなる。だから倒すのだろう。
写真、そのアサイーの実である。家の持ち主が右側にあるアサイーの木に登り、取ってきてくれた。その着ているTシャツ、アサイーの実の色が付いていたのだろうか。写真を見て初めて気づいた。
2019/09/08