ジュマでは2回、ジャングルを歩いた。1回は国が軍用に管理している島だった。国有地のため、そこにこっそり入るには覚悟が必要なのだろう、自然が比較的残されていた。もう1回は民有地である。棲んでいたバクが食べられたと聞いたのは、このハイキングだった。
どんなジャングルなのか。ウアカリと異なりヤシ類が多かった。土地を切り開き、食用にヤシを植えた移住者が多いため、そのヤシの実が鳥によって運ばれたのか。質問したのだが、日本人ガイドはそこまで答えてくれなかった。
ジャングルの中には原住民が薬に使う木がいくつかある。それを紹介してもらいつつ歩く。樹皮を使うもの、幹を傷つけて出てくる樹液を使うものなど、何種類もある。そんな木に混じって野生のゴムノキもあった。
ヤシのほか、大木もある。板根の大きな木は、その板根を叩いて太鼓代わりにしている。もちろん木を切り倒し、カヌーや建材に使うこともある。書き忘れているが、原住民の家は柱と床は木材、屋根と壁は大きなヤシの葉を使っていることが多い。
2回目のハイキングはバーベキューで終わった。魚(タンバキー)、牛肉、鶏、ソーセージが炭で焼かれた。脂分が落ちて美味かった。
このバーベキューを待っていたのは人間だけではない。
1つはハチである。ハエくらいの大きさの黄色いハチが魚の切り身に集まっていた。切り取り、巣に運び、幼虫のエサにするようだ。
もう1つはハゲタカである。何羽も集まり、食べ残しを狙っていた。ガイドとロッジの従業員が食べ残しや使った紙製の食器類などを黒いビニール袋に入れる。ハゲタカ、その黒い袋は無視である。視覚だけでエサを探しているようだった。
写真がそのハゲタカである。「ヒデタカだぞ」と言っても逃げなかった。そのハゲタカ、2羽写っている。右下に黒いゴミ袋がある。
2019/09/08