印象論でしかないものの、コロナ問題が新たな局面に突入した可能性を否定できない。注目すべきは首都圏である。東京、神奈川、埼玉での感染者数が目立って増えている。これと関係するのかどうかは不明なものの、小池知事が東京を隔離すると言い出した。
同様に関西圏も増えているような気がする。人口密集地帯が悲鳴のようにコロナのリスクを叫んでいるようなイメージだろうか。
聞いていると、正常なのか過剰なのかはともかく、住民がコロナ騒動にピリピリ反応しているらしい。買いだめである。最悪の事態を考え、食料品をはじめとして日常生活に必要な商品を蓄え始めているとか。これに対して地方は無反応である。結果として、地方から都市への物流が繁忙らしい。
それはともかく、この数日の首都圏での感染者数の増加が目立つ。不気味である。誰かがK1のことを例に出し、日本全体の警戒心が緩んでいるとか批判していた。そのK1のイベントからすでに複数の感染者が出ているらしい。「当たり前やろ」と思う。
企業は防衛モードに入っている。要するに危機対応ステージである。東京が隔離された(行き来できなくなった)時、仕事をどうするのかである。今の日本の状況では、完全な在宅勤務ができるとは思えない。さらに在宅で済まず、面と向かって交渉しないといけない業務も当然にある。商売が成り立たなくなる。
3月末の決算が近い。金融市場が急落モードに入ったまま年度末を終えたとすると、利益に大きな影響を受ける企業が多々ある。だからこの数日、日銀が必死に株価を支えたのだろう。短期的な対応であり、長期的に吉と出るとは思えないのだが。
ホテルなどのインバウンド目当ての企業は当然として、各企業の1-3月期や3月末の通年決算が惨憺たるものになるのは確実である。その決算の数字が出た瞬間(正確には予測できた瞬間)、大きな動揺が起きる可能性が高い。この意味で株価の先行きを予断できない。
長期的には悠々と生き延びる企業が当然いて、その企業がコロナ以降の新しい秩序を作り出すのだろう。ここに投資家としてのチャンスが転がっている。
書くべきはこんなところか。
いずれにしても、首都圏の感染者数の推移が要注目である。年度末まではともかくも、この4月に年度が明ければ、新たな試練が起きるだろう。その前に首都圏がイタリア的になれば、日本政府や日銀の目指す方向とはまったく異なった状況も生じうるのだが、残り1週間、祈るように対処するしかないのかも。
想像力を逞しくし、これぞと思う企業に投資するチャンスでもある。もっとも、確実に成果が得られるかどうか、保証の限りでない。分析し、見極めることで、投資チャンスをいかに実現できるのか、これは一種の占いに近いようでいて、個々人の潜在的な能力の差異を如実示してる可能性も高い。
2020/03/25