川北英隆のブログ

宇治の槇ノ尾山

バスで贄田(ねだ)から宇治に戻った。当分、宇治市内に山歩きで来る機会がないかもと思い、宇治平等院の少し奥にある槇ノ尾山に寄っておくことにした。
終点の1つ手前、宇治橋西詰でバスを下り、宇治川の左岸に沿って歩いた。平等院が木立の間から見える。観光地である。人出は少なく、閉まっている店も多かった。
天ヶ瀬ダムへの車道に出て、宗教法人(生長の家)の立派な敷地に沿って歩くと、その東の端に南に入る車道がある。生長の家の駐車場に行くようだ。
その車道の東側が槇ノ尾山なので、少し入り、登り口を探したが、それらしいものがなかった。天ヶ瀬ダムへの車道と宗教法人の車道との三叉路のすぐ東側に踏み跡らしきものがあるのを確認していたので、それに戻り、登ることにした。槇ノ尾山の北尾根が宇治川とぶつかる地点に相当する。
踏み跡は、最初は北尾根をへつるように南に続いている。斜度がきつく、細かな岩状の道なため、滑らないようにと慎重になる。一度北にターンしてさらに登り、尾根にたどり着く。尾根は段状になっていて、土留めがしてある。雨が降ると崩れやすいのだろう。
その土留めに沿い、尾根を登っていくと、広い頂上部に出る。真ん中が窪地になっていて、周りを少し小高い部分が取り囲んでいる。
下りをどうしようかと思ったが、南東に下り、茶畑に出ることにした。バス中で急遽確認したネット情報によると、槇ノ尾山の東側から登り、西側に下りた記録があり、東側に戻るのが良かったとの感想があったから。
この下り、急ではなかったが、やはりかすかな踏み跡がある程度で、最後は竹林に入った。手入れがされてなく、枯れた竹が縦横に横たわっていた。
何とか目指す茶畑に入ったが、どう車道に出ようかと、敷地の端を歩いていると、作業員に出会った。「道に迷った」、「車道に出られる?」と質問してみた。「ぐるっと回れば門がある」、「ここは入ったらあかんのやけど」との返事だった。「すいません」と、お礼と謝罪を兼ね、その場を離れた。
西に敷地の端を歩いて門へ向かった。途中、おばさんが数人働いていた。門で表示を見ると、京都府立の「茶業研究所」とあった。個人の敷地ではないので、とやかくと言われなかったのだろう。
研究所の東側の車道を下り、天ヶ瀬ダムへの車道に出て、宇治へ戻った。登り15分、茶業研究所の門まで15分程度だった。
この山、生長の家の西側の車道から山王権現社もしくはその奥の末一稲荷神社に出て、そこから山頂を目指すのはどうだろうか。槇ノ尾山の山頂には「山王」との表示がある。そもそも山王権現社の奥の院だったのかもしれない。だから、本来の道はそこにあるはず。
写真は槇ノ尾山の山頂部の藤である。この藤の花が唯一の救いだった。
20200509槇ノ尾山の藤の花.jpg

2020/05/09


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