という表題を見れば、「賢くないな」という結論に決まっている。正確に書けば、東大や京大などの有名校の卒業生に、賢くないのが結構混じっている。
僕が入学し卒業した年代は、団塊世代の直後だから、今よりも遥かに高校卒業の数が多かった。だから入学試験も厳しかった(ホンマかいな)。それでも、アホな学生や卒業生が、ウジャウジャとは言い過ぎかもしれないながら、それなりにいた。知人にもいたし(そんなんと知り合うなや)、社会人になってからも、「へえ、ほぼ同じ年代かな、でもアホやん」というのもいた。
持ち上げておくと、「すごいね、そんな才能を持ってるのがいたんや」と感心することもあった。まあ、これが救いだろう。
とくに東大生にアホなんが多いように思う。「添加のと違う、天下の」が冠に付く大学だし、「最高学府」と言われているため、その目で見る(つまり期待度合いが高い)からだろうが、「そんなんで、よう入学も卒業もできたな」というのさえいる。
最近、その典型事例が1つあった。例の厚労省の大臣である。ニュースによると、コロナのPCR検査を相談する目安とされた「37.5度以上の発熱が4日以上続く」、「強いだるさや息苦しさがある」などについて、彼は「目安ということが、相談とか、あるいは受診の一つの基準のように(とらえられた)。我々から見れば誤解でありますけれど・・・」と発言したとか。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00000131-dal-ent
まず、発言にある「我々」って誰なんやと思う。誰もそんなふうに受け止めていないし、彼の部下である保健所も、その目安のまま対応したから、真面目に自宅で治癒を待っていた患者が、急な容態悪化で死んだのが実際である。
彼の真意が発言のとおりだとすると、「そうだとはっきり言えや」ということに尽きる。そうはっきり言わず(言えず)、心のなかで何となくそう思っていたとすれば、国語の表現能力がなかったことになる。「そんなんで、よう東大経済学部を卒業できたな」と思ってしまう。まあ、何かにつけて要領が良かったのだろうが。
本題に戻ると、最高学府と言われる大学でも、そんな程度である。そんな学歴がなくても、自信を持って行動できる。
思い出したが、某著名企業の社長が京大の講義で、「わが社が何でこんなに伸びたと思う」と学生に質問した。答えは、「君らみたいのが入社せんかったからや」と。
そんなものであり、納得である。著名大学の卒業生の中には要領だけ優れているのが結構多い。ということは、トップになれない、新しいことを始められないことを意味する。誰かが導かないことには、要領の良さを発揮できないからである。
日本が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称された直後、1990年初頭につまずき、30年間、欧米に遅れ続けてしまったのも、その要領の良さだけでのし上がった官僚や経営者が多過ぎたせいではないのか。
思うに、人生は学びの連続だとする格言めいた言葉も、それが学生の勉強的なことを意味しているのなら、アホである。大人になり、誰もが知らなかったことを、誰もが知らない瞬間や方法において学ぶのなら、それは納得である。歴史に学ぶも同じだろう。これが結論である。
2020/05/13