川北英隆のブログ

春が来なかったレナウン

レナウンが民事再生手続きに入るそうだ。経営破綻である。現在、東証1部に上場しているが、上場廃止になる。2013/4/13に「テニスコートに春は来るか」と書いてレナウンを応援した。その甲斐もなかった。
その2013年、僕が学生をやってた頃に「テニスコートに春が来りゃ・・レーナウン・・レナウン娘が」のコマーシャルソングで一世を風靡したと書いた。
調べたところ、本当の歌詞は「ドライブウェイに春が来りゃ」らしい。テニスコートも出てくるのだが、「秋が来りゃ」らしい。それに歌手だが、天地真理だと思っていたのに、弘田三枝子と書いてある。どこでどう間違ったのか。その程度の関心しかなかったということだろう。
それはともかく、今日の記事を見ると、1902年(明治35年)に大阪で創業したそうだ。日本のバブル期がレナウンの全盛期でもあり、1990年にイギリスのアクアスキュータム社を買収したのが象徴となった。
確かにそうだった。86年か87年か、ロンドンに出張した時、待望のアクアスキュータムのコートを手に入れた。それなのに、そのブランドを日本企業が買うなんてと、少し悔しかった。そのせいもあったのか、日本の冬が暖かくなったためか、その頃からコートを着なくなり、「コート、買えへんねん」で通している。
バブル崩壊とともにレナウン経営が振るわなくなり、2003年にダーバンと経営統合したものの挽回ならず、10年に中国企業の傘下に入り、13年に子会社となった。しかし、その後も「春は来なかった」ようで、テニスコートは秋から冬になった。最近では経営のゴタゴタも目立っていた。末期現象だった。
残念ではあるが、アクアスキュータムの呪いかもしれない。
ちなみに、レナウン娘、春はドライブウェイ、夏はプールサイド、秋はテニスコート、冬はロープウェイである。と、僕自身に言い聞かせておこう。
追記:歌詞、多分「あなたを待つの、テニスコート」と取り違えし、天地真理になったのだろう。それと、僕の頭の中では、テニス=春のようだ。中学に入学してすぐの数ヶ月、テニスクラブに入っていたから。性に合わなかったが。

2020/05/15


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