研究室のついでに大文字山を越えて帰った。この時期、日が長いから大急ぎで山を越える必要性に乏しい。これはいいのだが、ぼちぼち暑くなり、汗対策が必要となる。
山は完全に夏の景色、緑が深みを増していた。わずかに残るモチバナ(モチツツジ)のピンクが少し前まで春だったことを思い出させてくれる。それ以外の山の花は、見事なばかりに白に統一されていた。思い出すと、銀閣寺の少し上に桐の花が咲いていて、それは紫だったが。
歩いていると、斑猫(まだらの猫ではなくてハンミョウ)が道案内をしてくれる季節になっていた。
山を下ると、ホトトギスが鳴いていた。今年初めてである。テッペンカケタカと鳴くと思うと、テッペンカケタとカ抜きで鳴くこともある。「お前は吉本新喜劇の安尾です」と言いたくなる。関東人には意味不明やろな。
そういえばと思い出したのがツツドリである。どこでだったか忘れたが(宇治の喜撰山?)、えらく早くに鳴いていたのを聞いたように記憶している。遠くで、かすかな鳴き声だった。毎年の体験から、ツツドリはカッコーやホトトギスよりも早く鳴くように思う。
最後の下りで、ネジキの小さく白い花を見つけた(写真)。まだ咲き始めである。ツツジ科の花だが、やはり白い。小さな花だが、群がっているところが美しい。
2020/05/26