鴨川の増水を確認したついでに、いつもながら気づいたことがある。それはゴミの、それもプラスチック類の多さである。ポイっとペットボトルを川に投げる不埒者が多い。「水の精に呪われ、殺されてしまうで」と思う。
写真がそれである。木や草のゴミに混じり、大量のペットボトルや発泡スチロール類が溜まっている。
河原を歩いて通勤し、いつも発見しているゴミ類が、増水の機会に下へ下へと流れる。やがて海にたどり着き、海洋汚染を引き起こす。
京都に転居した当時、京都府の職員と会議で話す機会があった。その時に鴨川のゴミの話しをして、「何とかした方がいい、古都京都が泣く」と言ったことがある。相手が少し困ったように、多分「京都市の管轄やけど」と言いたかったようにも思うが、「それでも昔に比べたら綺麗になった」との返答があった。
下宿時代に鴨川を歩いて通学した時代から四半世紀経っていた。その25年間の鴨川を知らない。だから「そうなんや」、「でも何とかしたってや」という風に弱々しく反論するしかなかった。
川のゴミといえば、以前に書いたと記憶しているが、揚子江のプラスチック類のゴミは大迫力だった。そのゴミが三峡ダムを埋め尽くしているらしい。ダムが崩壊したら(ヒビが入り、本気で心配されているらしいが)、下流地域の水没ならぬ、ゴミ没になるのか。
水の精、バカにしてはならない。環境を叫ぶのであれば、この水の現実を直視しなければならない。
2020/07/08