今回、木器(こうづき)と羽束山を歩こうと調べたところ、意外に京都から三田まで近いことに気づいた。とすれば、もう少し足を伸ばせるのではないか。そう思って地図を眺めて見つけたのが清水山と有馬富士である。三田に戻りがてら登れそうだった。
木器の城山から下り、どうアプローチしたらいいのかと、歩く前提で地図を睨んだ。1時間に1本のバスを待つつもりなら、かなり歩けそうだった。と、バスの通る車道をほぼ真東に歩いて切詰峠を越え、その車道をそのまま南西に志手原まで行くと、ネットで調べてあった清水山の登山口までそんなに距離がないとわかった。
車道は車の通りがまあまああり、かつ峠付近が狭く、さらに草が道にかぶさっていたので、ストックを車道側の手に持ち、「車を脅し気味に」歩いた。約35分の歩きで志手原の入口に着いた。
清水山の登山口へは、志手原の北側の谷筋を上がればいい。神社(香下と同じ名の八王子神社)、寺(法導院)の前を通る。寺の先で舗装が終わり、草の生えた車道に変わる。さらに登ると溜池に出る。この溜池が清水山の登山口。志手原の入口から10分程度である。
清水山(363メートル)は溜池の西側のピークである。池を挟んで反対側にもピークがあり、こちらには三角点(349メートル)がある。今回はこの2つを登ることにしていた。
まずは清水山である。池の西側をそのまま進む、すぐに車道が終わり、右手に細い道が続いている。その道の入口に清水山への表示がある。道は池の南の縁を通り、すぐに尾根に取り付くようになる。雑木林の中である。
道はかすかな踏み跡になり、小さなピークに至る。赤テープが貼ってあるものの、あまり登られてないのか、踏み跡の上に生えた背丈程の灌木の枝に小鳥が巣を作っていた。それに気づかず近づいたものだから、親鳥が逃げていった。
この小ピークは清水山の東、340メートル地点である。そこから右手に折れるように、ほんの少しだけ下る。清水山の頂上が木の間に見える。倒木もあり、踏み跡が一番怪しい箇所である。清水山の最後の登りに差し掛かると再び踏み跡がはっきりとなる。
頂上はやはり雑木林の中で、展望がない。「清水山」のプレートがある。
下りは往路を戻ったのだが、340メートルピークとの鞍部付近で微妙に方向を間違えた。急に踏み跡が明瞭になり、少し下って登り返した。木の間に羽束山が立派に見えた。ピーク地点に石組みがある。八王子神社の奥の院のようだった。清水山の南南東のピークであり、多分350メートルあるだろう。調べたわけではないが、清水山へは八王子神社から登るのが本来のようだ。
明らかに間違ったのを確認し、清水山と340メートルピークとの鞍部に戻り、踏み跡の分岐を探し、往路を下ることができた。池から清水山まで15分、清水山から奥の院まで15分、そこから池まで15分だった。
池に戻り、堰堤の上を対岸に渡り、三角点ピークを目指した。対岸には登山口の印がある。雑木林の中、明瞭な踏み跡が尾根の上にある。単純な登りなので、迷うことなく三角点のピークに達する。展望に乏しいが、羽束山と清水山が木の間から見えた。
往路を池まで戻った。上りも下りも10分程度である。
上の写真は下山後、志手原の西側から見た清水山(左のピークが最高点、右が奥の院のピーク)である。下は三角点ピークから見た羽束山(ピークは一番奥に少しだけ見える平らな部分)である。
2020/07/19