長引く梅雨、せっかく回復しつつある体力を落としてはいけない。そこで軽く低山を歩くことにした。雨がいつ降ってもおかしくないし、蒸し暑いしで、それなりの山を計画するのは遠慮した。そこで見つけたのが彦根の雨壺山である。どういう山で、何が気に入ったのか。
その理由は一等三角点があること尽きるだろう。標高は137メートル、下が100メートル程度だから、完全に丘である。しかも地形図には山名が記載されていない。もっとも、三角点の点名はあり、「雨壺山」である。一等三角点マニアがいるから(僕はマニアと言うほどのマニアでない)、どう登ればいいのかも大体わかる。
でも、137メートルの雨壺山だけでは彦根まで行く甲斐がない。そこでついでの山を探したところ、同じ彦根市に荒神山(284メートル)があった。この2つを歩けばまあまあ納得できるだろう。
雨壺山の最寄り駅は、京都からだと東海道線彦根駅の1つ手前、南彦根駅である。近江鉄道に彦根口駅があり、まさに雨壺山の麓(と言うほどのものかいな)にあるのだが、それに乗り換えるのは無駄、南彦根駅から歩いても1.3キロほどである。
ラッシュを外して乗車したところ、えらく空いていた。東海道線の下りは通学の生徒や学生が多いから、それを避けるのが手である。それ以上のコツは「(大っぴらには)教えてあげないよ」かな。
南彦根駅の西口から出て、ほぼ東海道線沿いに車道を歩き、突き当りを左折すると、新(しん)神社の立派な鳥居が見える。三角点の南東に記された神社の記号の地点である。
コロナだからとお参りし、境内の右手にある階段状の手入れされた道を登ることにした。道は貯水タンク(水道施設)に突き当たる。そのタンクの縁を左向きに回り込むと、竹藪に出る。そこに「雨壺山巡回路」の道標があり、左手が山頂とある。
山頂はすぐである。広場になっているが、広葉樹林のために展望はまったくない。壊れた灯篭が小高い部分を取り巻いている。三角点はその一角にあるが、苔むしていて字が読めなかった。
しかもやぶ蚊だらけである。「本来なら真夏の一日に、こんな低山に登る奴が悪い」といわんばかり群れて寄ってきた。写真を撮るのも大変なので、早々に退散した。
下りは山頂部分の西側に付けられた道をたどった。これも手入れされている。下り立ったのは神社の境内の西側だった。境内との境に先ほどと同じ「雨壺山巡回路」の道標があった。ここから登るのが正解のようだった。
要した時間だが、鳥居から山頂まで10分(お参りの時間と、道を少し探した時間を含む)、山頂から境内まで5分だった。
写真をアップしておく。上は新神社の鳥居、下は雨壺山の山頂である。
2020/07/28