自分の立ち位置を把握するのが、何事においても基本となる。サラリーマンとして、会議の場で信頼される立場にあるのか。世界経済において、日本が信頼される状況にあるのか。これらが、例えばとしての事例である。
後者の、世界の中での日本の地位に関して、ある出版用に作った図表をアップしておきたい。それは、この20年間において、日本の経済的地位がどのように変化したのかの図表である。
2000年には世界経済の15%近くを占めていた日本の経済力も、今では5%近くまで落ちてしまった。かつて、圧倒的に凌駕していたドイツにさえ異常接近される事態である。中国とは、急接近され、あっという間に抜き去られ、今やその姿がはるかに遠い。
残念だとは思うが、これが今の日本の経済力である。だから、新内閣の某M外務大臣が就任の演説において「国連の常任理事国を目指す」と発言したところで、経済力の観点からは、もはや何の現実味もない。
常任理事国を目指すと発言するからには、現在の日本にとって、経済力以外に世界をあっと言わせる何らかの貢献がなければならない。文化なのか、自然保護なのか、何をイメージして某大臣が喋ったのだろうか。具体的なものをイメージしていないとすれば、単純に威勢がいい、すばっしっこく動き回っただけだろう。
自分の立ち位置を確認し、一方で自分にできることを自覚して発言や行動をしないといけない。大臣なら簡単に揚げ足を取られないかもしれないが、一般人なら「アホか」とイチコロな目に合う。ゴキジェットを吹きつけられたゴキブリのようなものか。ほんま、「よう効きまっせ」。
2020/09/23