山陰本線の園部まで、京都から遠くない。通勤に利用されている。そこで、通勤客を避ける意味もあり、二条駅を10時前の電車に乗った。思っていた以上に空いていた。
二条から亀岡まではすぐ、終点の園部まででも1時間かからない。この園部から先の山陰本線は大変なのだが。
それはともかく、園部で降り、まずはタクシー乗り場である。事前のネットでの調査(駅前の地図)ではタクシー乗り場は東口となっていたのだが、これは間違いである。東口にもあることはあるのだが、電話で呼び出さないといけない。メインの駅の出口は西口であり、そちら側に回るとタクシーが2台待っていた。
摩気(まけ)神社を告げるとすぐに了解してもらえた。さすが、地方のタクシーである。15分、2810円だった。本当のところ、境内に入る手前、村の入口で止めてもらい、少し歩くのが正解だったかもしれない。そのくらいの雰囲気のある村と神社と山だった。胎金寺山はピークが尖っていた。
神社に参り、西側の道に回る。すぐに獣避けがある。柴栗がたくさん落ちていた。旋回の滋賀の山もそうだが、今は誰も柴栗を拾わないのか。剥くのが面倒なのかな。学生の時、下宿で一緒だったSZ君と比良に入り、柴栗を拾って湯沸かし器で茹でたのを思い出した。
沢沿いの道を登っていく。ほぼ地形図の通りである。少しわかりにくい箇所もあるが、悪い道ではないので、踏み跡が不明になれば間違ったと思えばいい。
標高350メートルを過ぎ、地形図で道が大きくカーブする手前に分岐がある。右の道に「胎金寺山」との表示がある。そこから尾根に取り付く。林は杉から広葉樹に変わる。
途中、ヘビが2匹、木漏れ日を浴びて日向ぼっこしていた。1匹は人の気配で逃げたのだが、もう1匹が道の真ん中で通せん坊したまま動かない。ストックで軽く突いたのだが、それに噛み付いてくる。数回突くと、襲いかかりながら道の端に移動した。ようやく通ることができた。マムシだろうか、小さいが黒い蛇だった。
尾根に達すると道は左に折れる。胎金寺山の西尾根である。小さな鞍部を過ぎ、頂上に着く。三角点と小屋がある。少し南に下りると半国山方面の展望が得られる。
問題は下りである。地形図に描かれているような、沢伝いに南に下る道があるのかどうか。少し探ったが、少なくとも頂上から東に下り、地形図の道に出られそうな踏み跡はなかった。
仕方ないので同じ尾根道を引き返したのだが、頂上からすぐ下の鞍部には、北東側から踏み跡が上がってきている。「この踏み跡をたどれば、地形図に描かれている、胎金寺山の東側で尾根を越して沢伝いに南に下る道に出られるのではないか」と思った。
その結末は次に書くこととしたい。
上の写真は摩気神社である。立派な神社だった。
下の写真は道を譲らなかった「凶暴な」黒いヘビである。
なお、園部駅のタクシー乗り場の位置について、グーグルに訂正を申し入れておいた。
2020/10/14