川北英隆のブログ

宿野へ

早朝(5時頃)に家を出た。能勢電鉄山下駅から出る一番の阪急バス(7.05発、宿野行き)に乗りたかったから。そうすれば、城山と剣尾山を歩いて、13時台のバスで戻れる可能性が大きい。それを逃すと、1時間半近く待たなければならない。
この計画、阪急川西能勢口駅での乗り換え時間が2分しかない。初めての駅だったので用心していたのだが、結局は乗り換えに失敗した。
川西能勢口駅で電車を降りると、別のホームに能勢電の電車が見えた。ホーム階から改札口階に下り、目指すホームに上がったのだが、電車のドアが開いていない。よく見ると反対側のドアが開いている。そこで初めて、能勢電には乗車ホームと降車ホームがあるのを知った。もう一度、大急ぎでホーム階に下り、改札階へ上がったものの、寸前で電車のドアが締り、出てしまった。
能勢電は10分に1本走っている。問題は山下駅からのバスに乗り遅れたことである。次のバスは1時間後、さすがにこの時間はもったいないし、早起きした甲斐もない。タクシーを使うことも考えてた。距離からすると5000円くらいか。これも悔しい。
そこで調べておいたバスの時刻表を見ると、宿野が終着ではないものの、口山内行きというのがある。山下駅を7.40に出る。宿野を経由しそうである。35分遅れだが、まあ妥協点として許せるか。
山下駅で下り、バス停の時刻表を確認した。7.40発の口山内行きがあること、それが宿野を経由することである。一安心なのだが、次の問題が生じていた。
昨朝はかなり冷かったことに加え、山下駅に設けられたベンチ付近の風通しが良かったことである。体は冷えるし、トイレは改札を入ったところにある(この点、JRは親切である)。幸い、バスが10分ほど前に入ったので、その中で発車までの時間を潰した。
宿野までは30分とかからない。初めて使う路線なので、GPSで位置を時々確認しながら乗っていた。下山してから帰りのバスに乗る、森上のバス停の位置も覚えておいた。
宿野は、その1つ手前の役場前で降りるのかどうか迷ったが、大差ない。次の山歩きに備え、バス停を確認しておく意味もある。少し戻り(南西に歩き)、駐在所が近くにある交差点で右(西)に折れる。比較的車の少ない道である。右手前方に城山が見えてくる。
宿野には「浄るりシアター」(浄瑠璃くらい漢字で書いたれや)というのがある。竹本井筒太夫が能勢の地域で浄瑠璃を伝えてきたという。城山を下りた山辺には竹本井筒太夫(第28代と40代)の碑もあった。
それと宿野だが、日本生命の時代、庶務を担当してくれた女性の苗字が宿野だった(調べると、宿野靖子さん)。もうひとり、庶務担当だった女性(中村紋子さん)と一緒に富士山に登るというので、ラサで入手していた経文のコピーをお守り代わりに進呈した。すると、2人とも、そこで知り合った男性と結婚したと記憶している。魔法のというか幸せを運ぶ経文かもしれない。
宿野とはそんなにありふれた苗字でも地名でもない。彼女の父親がこの能勢の出かも知れないなと思いつつ、村を抜けた。目指すは、まずは月峯寺である。写真がその月峯寺の入口である。「剣尾山月峯寺」とある。
20201022月峯寺入口.jpg

2020/10/22


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