月峯寺の見処は6体の阿弥陀坐像石仏である。その見送りを受け、障害者支援施設「三恵園」の前を通り、車道に出る。それを右手(北東)に登る。この車道は造成地の城山台に通じる。空き家と売地が多い。坂がきつい。地形図にある城山台の北端から城山を目指す。
今回、城山(鷹爪城址、能勢富士とも)を登るに際して次を参考にした。城山台の北端から登るという選択は、地形図からそう判断し、参考文献から確証を得たからである。なお、登り口と、山頂からの下り口は同じだったが、結論から先に述べると、いくつか異なった結果になった。
http://fuji55.sakura.ne.jp/kansai/tanba/nosefuji/nosefuji.html
城山台の北端は小さな谷になっていて、草が茂っていた。この谷の奥は地形図のとおり、鞍部になっているらしく、木々の先が少し透けて見える。谷の左右は林になっていて、左側(西側)の林へは、かすかに誰かが入った跡がある。その踏み跡をたどりながら、林と谷と境界付近を鞍部まで上がることにした。
林の中に入ると、踏み跡は無きに等しかった。イノシシの足跡のほうが多いくらいか。とはいえ、標高差は大したことがない。すぐに目指す鞍部の下に出た。
と、どこから来るのか、道があり、木で階段さえ付けられている。地形図では車道と実線路が城山台の東側に伸びている。この東尾根が一番緩い。そこからの可能性もある。
剣尾山からバス停に戻る時、城山の西側で見つけた案内板によると、この鞍部にも厩などがあったとされる。
その整備された道をたどると、城山の双耳峰の中間点に出る。
まず三角点(428メートル)のある南峰を訪ねる。道はちゃんと着いている。三の丸の跡だとされる。広場になっているが、雑木が展望を遮っている。
中間点に戻り、北峰を訪ねる。道は再び不明瞭になったが、適当に高みを目指す。北峰は433メートルある。本丸跡とされる。頂上はクヌギ類と桧の混じる林になっているが、草は少なく、気持ちがいい。このピークの東側に三の丸跡ある。
下りだが、参考文献を見て北峰から直接北側に下ったのは間違いだったように思う。本当は北峰の東側、三の丸跡の少し低い部分から北尾根を下るべきだった。というのも、北峰の北斜面はきつすぎて、結局は東に少しトラバースしなければならなかったから。
しかも、北側の斜面には大きく崩落した箇所がある。トラバースしていると赤土の箇所が見えたし、北側の村(山辺)から確認したところ、崩落が下まで続いていた。
トラバースして北尾根に入ると、比較的緩やで広く、気持ちのいい落葉広葉樹林になっていた。赤い杭が尾根に沿って続き、踏み跡らしきものもある。北尾根は下部で2つに分かれるが、東側を下った。最後に急な箇所を過ぎると桧の植林になる。
林の北側に川が流れているので、渡りやすい箇所を探し、越えた。川の北側は湿地になっている。その先に地形図によると道路があるし、それらしきものも見える。湿地を突切り、崩落防止の土嚢を手がかりに道路に上がった。山辺の村の東の外れである。
上の写真は城山の三角点、下の写真は最高点付近の林である。
追記:真面目に調べると、城山へは東側の尾根(実線路が越える峠)から登るのが正解のようだ。かつて道が整備されたらしい。
2020/10/22